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アジアの大学の質保証をテーマに アジア学長会議を開催

2004.12.03
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  平成16年11月27日(土)~28日(日)、アジアの10の国と地域から26大学が参加した第5回アジア学長会議が、「国際化時代におけるアジアの大学の質保証~新たな方向性と明日への挑戦~」をテーマに九州大学の主催で開催されました。

 27日に行われた開会式で、梶山千里総長は「この会議で討議を行うことが、お互いの個性を認めつつアジアの大学としての共通性を認識し、アジアの大学全体の質をさらに高めることにつながることを期待している」と述べました。また、石川明文部科学省高等教育局長は来賓挨拶の中で「今回のテーマは高等教育のグローバル化に対応した時宜を得たもの。文部科学省のみならず国内外の関係者が注目しており、今後の取り組みの良き指針を示してほしい」と期待を述べました。

 この日は、早稲田大学の白井克彦総長や立命館大学の長田豊臣総長を含む参加大学による自らの国際戦略についての発表や、「共同カリキュラム」に関するセッションが行われました。また、大学間相互のブランチオフィスや会議運営のための運営連絡会の設置などを謳った「アジア学長会議憲章」が採択されました。

 この日最も盛り上がったのは、各国から参加した約150名の高校生・大学生と学長たちとの対話集会でした。「アジアの世紀」を担う若い世代のエネルギーや、ディスカッションを通じて見えた学長たちの姿勢に心打たれるひとときとなりました。

 翌28日は、「三極構造におけるアジア」をテーマにしたセッションで日本学術振興会(JSPS)の小野元之理事長がJSPSの活動概要などに関する基調講演を行い、「若手研究者養成プログラム」に関しては、九州大学案の提示や事例紹介がありました。
 また、開催期間を通じて、九州大学のアジアに関する研究活動や参加大学の活動を紹介したポスターを展示したスペースが設けられ、、各大学関係者の交流の場となっていました。

 閉会式では、柳原正治理事が全体を総括し、梶山総長が次のように挨拶して2日間にわたる会議をしめくくりました。
 「今回の会議を通じて、欧米の二極に対する我々の進む道筋が明らかになってきた。その一つがアジアの大学の連携であり、その柱がアジア学長会議。会議のさらなる発展を期待する」



(アジア学長会議)
 平成12年に「21世紀はアジアの世紀」との認識のもと九州大学が提唱して福岡で始まり、第2回は同じく福岡、第3回釜山(主催:釜山大学校)、第4回バンコク(主催:チュラロンコン大学、共催:マヒドン、タマサート両大学)、そして第5回が再び福岡で開催された。