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九州大学・九州芸術工科大学統合協議会(第2回)(平成13年10月30日)

大学改革等への取り組み

芸術工科大学との統合

九州大学・九州芸術工科大学統合協議会(第2回)(平成13年10月30日)

平成13年11月21日

「統合に関する協議事項」(中間まとめ)について

 九州大学・九州芸術工科大学統合協議会(第2回)が平成13年10月30日(火)に開催されました。
 同日の協議会では、統合にあたり必要な事項及び統合後の大学の運営等についての検討が付託された4つの検討分科会(管理運営体制等・教育体制・研究体制・事務体制)から中間報告があり、これらの事項について審議の後、以下のとおり「統合に関する協議事項」(中間まとめ)がとりまとめられ、更に各検討分科会において検討が進められることになりました。
 なお、今後の検討及び関係機関との協議の過程で、この「中間まとめ」と異なる事項が生じることもあります。

「統合に関する協議事項」(中間まとめ)(概要)

■Ⅰ.統合に関する基本的事項

  1. 大学名称について
    九州大学とする。

  2. 大学の理念・目標について
    両大学の理念・目標を互いに尊重する。

  3. 教育研究組織について
    九州芸術工科大学の教育研究組織である芸術工学研究科、芸術工学部を、九州大学の芸術工学の学府・研究院・学部に位置付ける。

  4. 全学教育実施キャンパスについて
    原則として全学教育(教養教育)を一体として行う。その際、芸術工学の教育の特性に十分配慮する。

  5. キャンパスについて
    芸術工学分野の基本的な教育研究活動の場は、当分の間、現キャンパスとする。

  6. 統合の時期について
    平成15年10月を目途とする。

■Ⅱ.管理運営体制等について

  1. 教育研究組織の整備
    (1)学府、研究院、学部の名称、理念・目的及び構成
    統合後の教育研究組織は、九州芸術工科大学の芸術工学研究科及び芸術工学部を、九州大学の学府・研究院制度の編成として、芸術工学府、芸術工学研究院、芸術工学部とする。
    理念・目的は、九州芸術工科大学創設時からの理念・目的を継承する。
    その構成は、①教員組織として大学院芸術工学研究院を置き、現在の5学科15講座及び大学院独立講座を同研究院5部門15講座へ移行させる、②大学院の教育組織として大学院芸術工学研究科芸術工学専攻を大学院芸術工学府芸術工学専攻に移行し、③学部の教育組織としては現行どおり芸術工学部5学科とする。

  2. 学内共同教育研究施設等の管理・運営等
    (1)各施設等の位置付け
    九州芸術工科大学の各施設等の統合後の位置付けは、次のとおりとする。
    ①附属図書館は、九州大学附属図書館の芸術工学分館として位置付ける。
    ②地域共同研究センターは、芸術工学分野独自の共同研究センターとして位置付ける。
    ③保健管理センターは、九州大学健康科学センターの大橋分室として位置付ける。
    ④情報処理センターは、九州大学情報基盤センターの大橋分室として位置付ける。
    なお、各施設の正式な名称については、今後検討する。

  3. 評議会、部局長会議等への参画方法等
    (1)研究院長(学府長、学部長兼任)、評議員数、その他委員会
    芸術工学研究院長は、芸術工学部長及び芸術工学府長を兼ねるものとする。また、芸術工学研究院の評議員数は3人(芸術工学研究院長及び芸術工学研究院の教授2人)とする。その他委員会への参画については、引き続き検討する。
    (2)総長補佐体制については、今後引き続き検討する。

  4. キャンパスの名称
    九州芸術工科大学キャンパスの統合後の名称は、大橋キャンパスとする。

  5. U.I.(University Identity)について
    統合を機に大学のイメージを一本化するため、U.I.に関するワーキンググループを設ける。

  6. その他の人事制度(教官選考基準、名誉教授選考基準等)、予算配分方法等、経過措置間の管理運営体制等については、引き続き検討する。

■Ⅲ.教育体制について

  1. 入学試験の方法等
    学部入学試験は、原則として全学で一体として実施することを基本とし、各学部の独自性により実施することが適当な部分については学部ごとに対応する。また、大学院入学試験は、現行どおり、各学府の責任において実施する。
    なお、芸術工学部学生は、平成16年度入学生から受け入れることになるが、入学試験準備等の関係で、平成15年度当初(5月1日)から、九州芸術工科大学の教官が入学試験審議会、入学試験実施委員会等に参画することとする。また、芸術工学府学生は、平成16年度入学から受け入れることとする。

  2. 学部教育(全学教育を含む)体制
    学部教育は、各学部が共通認識している原則に則り、全学教育(教養教育)は一体として行うことを基本とする。具体的な方策については、現在、九州大学でカリキュラムの改正等、新たな教育体制の検討が進みつつあることから、統合に係る学部教育体制についてもこれに連動させ検討を進める。その際、芸術工学の特性を踏まえた4年一貫教育を十分配慮することとする。

  3. 大学院教育体制
    大学院教育は、各学府の主体性と責任のもとに実施することを基本とし、学生の教育科目の履修については、現行の単位互換制度の精神を更に拡大し、各学府の教育科目を自由に履修できることとする。

  4. 留学生教育体制
    留学生教育は、学部教育体制並びに大学院教育体制の基本的理念に則り、修学指導や学生指導等、各学部と学府において実施することが適当な内容については、各学部・学府ごとに対応することとする。

  5. 学生指導(学生支援業務、施設の管理運営等)
    学生支援業務は、学生へのサービスを第一に考えて現場主義を尊重することから、分散する各キャンパスごとの教職員が対応することを基本とし、キャンパス間で緊密な連携を保ちながら質的向上に努める。
    施設の日常的な管理運営については、現行どおりを基本とするが、実行可能な部分については一体で行うこととする。

  6. 経過措置間の教育体制
    九州芸術工科大学の学生が在籍する間、同大学の教育課程の実施を可能とする体制をとることとする。

■Ⅳ.研究体制について

  1. 学内共同教育研究施設の設置
    両大学の統合を機にITを高度に活用し、芸術的感性と諸科学の融合を促し、新しい価値を創出しうる教育研究の展開を可能とする学際的な学内共同教育研究施設の設置を目指すものとする。
    新たな施設の名称は、「感性融合創造センター」(仮称)とする。
    なお、当該施設の教育研究部門の内容等については、引き続き検討する。

  2. 統合により創出される研究体制の在り方について
    新たな九州大学が時代の要請に応え、世界の九州大学として実質的に発展するためには、独創性の高い研究成果の創出に向けた萌芽的共同研究プロジェクトの育成や研究助成制度の確立が求められる。そのためには、研究チームの柔軟な編成を可能とするような研究体制であることが必要である。これらについて具体的な審議をするための委員会設置の必要性等について引き続き検討する。

■Ⅴ.事務体制について

  1. 事務組織の再編整備等
    1. 大橋キャンパス(仮称)の事務組織について
      統合後の教育研究組織である芸術工学府、芸術工学研究院、芸術工学部の活動を支援する事務組織については、芸術工学の特殊性・専門性と歴史及び九州大学における事務の一元化・集中化の考え方を踏まえるとともに、統合による当該分野のさらなる発展に資するため、3課(総務課・管理課・学務課)体制による芸術工学部事務部及び附属図書館芸術工学分館(仮称)事務部をもって再編を行うことが適切であると考える。
    2. 統合後の新たな九州大学の事務組織について
      統合後の新たな九州大学の管理運営及び教育研究活動の支援と大学を取り巻く環境の変化に対応できる事務組織を構築するため、各検討分科会(管理運営体制等・教育体制・研究体制)の審議及び大学審議会、学術審議会答申等の内容を踏まえ、事務機能の強化・整備について、引き続き検討を行うこととする。
  2. 経過措置間の事務体制について
    経過措置間における管理運営及び教育研究活動の支援に係る事務は、引き続き検討を行う。