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from California Office23Kyushu University Campus Magazine_2010.5九大生よ、一度は外国に出よう!!いう積極的な生き方を勧めています。日本にいると「出る釘は打たれる」ため、なるべく人と違わない生き方を常としてきた九大生にとって、シリコンバレーでの教育で大きく変わる学生がかなり出ているように思います。日本ではおおっぴらに行動できなかった学生が自信を持って発言し行動するようになるようです。九大から他の大学に修士入学したり、シリコンバレーで訪問した会社に入社したり、外国に出ていく学生も数多い。日本に外国の留学生を連れてくるグローバル30も重要ですが、日本の学生が海外に出ることも重要ではないかと私どもは実感しています。 九大生に強く呼びかけたい。「九大生よ、一度は外国に出よう!!」カリフォルニアオフィス便り2010年5月(上)2009年度QREP、ロボット手術装置メーカーのダビンチ社訪問(中)2009年度G-YREP、グーグル本社を訪問(下)2009年度SVEP英語研修、グラッドストーン研究所訪問 当オフィスは「九大の国際化」をミッションとしています。具体的には、できるだけ多くの九大生をいろいろな企画を通して米国に連れてくることを狙いとしています。シリコンバレー研修(QREP)、英語研修プログラム、留学・インターンシッププログラムなどにより学生を米国に連れてきて、多くのものを見せ、多くの人の話を聞かせて、自分で考える力の向上、異文化・多様性の理解、変化を起こすリーダーシップの涵養、英語力の向上などを推進しています。閉塞感のある日本に閉じこもっていると世界が見えなくなることを心配しています。なぜそのようなことに注力しているのか、今回のCA便りは当オフィスの考えについて少し説明したいと思います。 今日本を外から見ると極めて危機的な状況にあると私どもは認識しています。日本の中にいるとあまり強く感じないかもしれないし、特に福岡にCAオフィスの思い外から見た日本は危機的状況にあるいるとその感覚が希薄のように思います。日本は、世界の先進国の中で唯一GDPがフラットか下がっている国であり、国の借金のGDP比は世界でも群を抜いて高く、エネルギーの96%、食料の60%を輸入に頼り、輸出と輸入の金額は極めて接近してきており、人口が減少している上に、高年者比率が年々高くなっています。1980年代後半以降これといって新しいイノベーションが起こっていないことも気になります。資源のない日本が生き残るためには人材育成とイノベーションが絶対に必要だと思います。 その中で若者達は何を考えているのでしょうか。統計を見ると、留学する学生の数はここ10年間8万人台でフラットだし、スタンフォードやハーバードの日本人留学生は著しく減少しています。海部美知がその著書「パラダイス鎖国」で解析しているように、日本はすっかり豊かになり、暮らしやすくなったため、日本人、特に若者は海外にあまり興味を持たなくなってしまいました。シリコンバレーで他のアジアの若者たちのアグレッシブな生き方を見ていると、彼らに日本の若者はどうやって対抗していけるのだろうと大変心配になります。アジアでは頭脳循環でアメリカで教育を受けた若者が重用されてどんどん自国に帰っている現象が見られます。日本はもっとグローバルな世界で勝負できるマルチファンクションの人材を育てなければならないことは明白です。 CAオフィスでは九大の学生をシリコンバレーに連れてきて、講義や会社・大学訪問で多くの経験をさせ、自分の意見を持ち自分の人生は自分で決める、と九州大学カリフォルニアオフィス所長 松尾 正人若者達は何を?外国に出ると九大生は変わる

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