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13Kyushu University Campus Magazine_2010.7 フレームワークプランの目的はキャンパスの基本的将来像を示すことであり、百年先、五十年先を見通した持続可能なキャンパスをつくることです。キャンパスの土地利用や交通動線等のハードウェアに焦点を絞り、年月を経ても変わらないものと、社会の要請に応じて刻々と変化する研究分野の器となる施設計画との調和をはかり、矛盾なく吸収することによって、どの時代の学生・教職員も快適なキャンパス・ライフを送り、最大限の活動の成果を得られるようにすることにその主眼をおいています。当然のことながら、キャンパスの将来像に関して予見、予測できることには限度があります。フレームワークプランのもとで作られるマスタープランとの関係、及び必要に応じて計画の詳細を変化させていく仕組みを提示し、マスタープランを運用していく中で、あらかじめ予見できない事項を吸収していくことを企図しています。キャンパスの基本的将来像を共有することによって、年度毎に計画整備する施設の位置付けが明確になります。 西日本を代表する基幹総合大学としての九州大学を形成するため、福岡都市圏に展開する九州大学の主要キャンパスに基本的な位置付けを行っています。病院地区を「生命医療科学の拠点」、大橋地区を「先端的デザインの拠点」と位置付け、「総合研究の拠点」である伊都地区、「先端科学の拠点」である筑紫地区とともに、日本を代表する基幹総合大学としての九州大学を構成します。これらのキャンパスは、福岡市の都心から三方向へと伸びる交通インフラ等の都市軸に重ねることができ、都市と大学の連携のもとで三方向の都市軸を中心に、交通や通信等の様々なインフラを整備・強化し、各キャンパスの特色を生かしつつ、各キャンパスにおける活動の有機的連携を強めようとするものです。 今回、決定した二つの地区は、規模や立地条件は異なるものの、都市型キャンパスとして、隣接地を含む周辺地域との関係は重視しています。キャンパスを使い始めてから今日まで、脈々と築かれてきたキャンパス空間の現状をふまえ、次の世代に引き継ぐべき空間と、変化していく部分を位置づけています。九州大学は、都市と共に栄え、市民の誇りと頼りになる大学として、発展し続けることが期待され、宿命づけられています。フレームワークプランを持つことによって、都市と大学の連携による持続可能性をさらに強め、都市、地域の振興、発展を導くことができればと強く願っています。今後は、フレームワークプランをもとにマスタープランの検討や施設整備を進め、他地区についても検討を進めたいと思います。九州大学の将来像の実現に向け、関係各位のご理解をよろしくお願い申し上げます。 百年先、五十年先ヘ キャンパス・フレームワークプラン二〇一〇年二月十九日開催の将来計画委員会において、病院地区と大橋地区のキャンパス・フレームワークプラン二件が報告・了承されました。キャンパス計画及び施設管理委員会委員長新キャンパス計画推進室長 理事・副学長 今泉 勝巳持続可能なキャンパスを目指して都市と大学のフレーム都市型キャンパスの将来像

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