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2Kyushu University Campus Magazine_2010.7 九州大学は、平成22年5月21日(金)、2001年にノーベル化学賞を受賞した バリー・シャープレス(K. Barry Sharpless)博士に、本学の教育研究活動の発展に多大な寄与及び顕著な功績があったとして、第1号となる栄誉教授の称号を授与し、当日シャープレス博士は、伊都キャンパス稲盛財団記念館大ホールにおいて、「次世代の若手研究者へ向けてのメッセージ」と題した特別講演を行いました。 シャープレス博士は「遷移金属錯体を利用した精密酸化反応」という研究の成果により、ノーベル賞を受賞されましたが、受賞にあたっては、香月勗高等研究院特別主幹教授との共同研究が大いに貢献していることが知られています。香月教授は、米国留学中、シャープレス博士の研究に博士研究員として参加した際に、新たな化学反応を開発しました。この反応は「香月_シャープレス酸化」として知られ、シャープレス博士がノーベル賞を受賞する際、受賞対象となる研究の1つに数えられています。 このような香月教授との親交は今日まで続いており、今回の来学が実現し、これを機に栄誉教授の称号授与に至りました。 箱崎キャンパスでの栄誉教授の称号授与式に出席後、記念講演会の会場である伊都キャンパスの稲盛ホールに移動したシャープレス博士を待っていたのは若手研究者・大学院生をはじめとする約400名の聴衆者。満員となった会場で、シャープレス博士は、最新の化学に関する内容や自身の研究に関する内容を、エピソード等を交えて講演しました。講演後は、若手研究者らと活発に意見交換も行い、講演会は盛況のうちに終了しました。 なお、九州大学栄誉教授の称号は、ノーベル賞等の受賞歴があり、本学の教育・研究への貢献が見込まれる者に授与されるものです。ノーベル賞受賞者シャープレス博士に本学第1号の栄誉教授の称号を授与 栄誉教授称号授与式にて (シャープレス栄誉教授の右が香月特別主幹教授)

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