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32Kyushu University Campus Magazine_2010.7 世界で最も勢いのある街|上海は、2010年5月に開幕した万博とあいまって、ますます世界中からの注目を集めています。私は、この上海にある華東師範大学に2009年の9月から文学部歴史学科と同校歴史系との間の交流協定を利用して留学しています。 留学生活を紹介しますと、午前中は大学内の「対外漢語学院」で中国語を学んでいます。習熟レベル毎に十数個のクラスがあり、自分に合ったレベルで授業を受けることができます。アジア・アフリカ・ヨーロッパ等各国の学生が在籍しており、母国語はそれぞれ多種多様ですが、中国語を共通言語として皆で会話していると、不思議な、そして幸せな気持ちに包まれることがあります。午後には中国人学生との語学交流や、留学生仲間とスポーツをしたりと自分なりの時間を過ごすことが可能です。また、月に数回、郊外の閔行校区で歴史系の講義を受講し、専門分野を同じくする大学院生と交流しています。 さて、上海には5万人の邦人がいるといわれています。留学中は、中国人や他の外国人とともに、世代も職業も違う様々の方と知り合い、多くのことを教えてもらいました。これも留学を通して得た貴重な成果と言えると思います。 海外の生活では、言葉の問題や習慣の相違といった困難も付きものです。しかし、それと同時に多くの貴重な出会いや経験が得られます。是非、留学で自分の世界を広げてみてください。中 国華東師範大学九大生が案内する交換留学先人文科学府博士後期課程3年 稲住 哲朗(いなずみ てつろう)大学情報世界のキャンパスクラスメートと(後列左から2人目が筆者)大学内を流れる麗娃河大学正門中華人民共和国交換留学について詳しく知りたい方は、「九大生のための海外留学情報」(http://www.isc.kyushu-u.ac.jp/intlweb/study/)をご覧ください。過去の交換留学生による報告書も大学毎にたくさん掲載しています。 華東師範大学は、大夏大学、光華大学を元に、復旦大学と同済大学の一部の学科を吸収合併して、1951年に上海市に創設された中華人民共和国初の師範大学である。中華人民共和国教育部直属の国家重点大学の一つに名を連ねる。キャンパスは、市の北西に位置し都心にも近い中山北路校区と、市の南西の郊外に位置する閔行校区の二つに分かれ、面積は併せて206.67ヘクタールで、中国一綺麗な学園を誇っており「庭園学府」と呼ばれる。名称は師範大学であるが実際は総合大学であり、哲学・経済学・法学・教育学 ・文学・歴史学・理学・工学・管理学等の学科があり、学部生13600人・大学院生9800人・外国留学生2500人ほどが在学中である。日本の大学をはじめとしてアメリカ・カナダ・イギリス・フランス等の100余校と交流関係が結ばれている。アテネ五輪男子110mハードル金メダリスト劉翔の母校としても名が知られる。

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