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概要

九大広報Vol.96

1080―― そのころは、まだ腎臓病の治療を続けていらっしゃったのですか。久保:そうですね。減塩の食事療法や運動をひかえていたことがよかったのか、大学2年のころに自然治癒しました。ごくまれにそういう人がいるようです。―― 病院長時代の心身の強さは、大病に打ち勝った生命力の賜物ですね。ところで、心療内科を目指されたのはどのようなきっかけからですか。久保:腎臓病の研究をしたくて入学しましたが、体と心理の両面から診る必要があると感じたのがきっかけです。―― 病院長としての6年間はいかがでしたか。久保:いろいろなことがありました。長いようで、しかし振り返るとあっという間の6年間でした。毎年いろいろな新しいプロジェクトに取り組み、足掛け12年を費やした病院再開発の総仕上げの時期でもありました。新しい外来診療棟が竣工して、地下鉄からの地下通路や駐車場といった周りの環境整備も完成した時期ですね。施設が出来上がって10年以上経つところもありますので、また新しい機械に入れ替えていかないといけない時期になっていると思いますが、それは石橋達朗新病院長の下で進めていかれるだろうと思います。――病院長時代、一番思い出に残っていることは何ですか。久保:新しい外来診療棟が完成したこともありますが、病院長になってすぐの医療事故の問題ですね。抗がん剤の過剰投与の問題で、記者会見も行いました。もちろん学生たちに、「自分とは何なのか」「何をしたいのか」と、『主観を磨く』ことを語りかけていきたい。囲碁部の仲間と、九大山の家(九重研修所)にて(最前列中央が久保総長) 九州大学病院長時代に、新外来診療棟 1階ロビーにてKYUSHU UNIVERSITY Campus Magazine 2014.11 05