研究・産学官民連携

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研究情報

芸術工学研究院 研究紹介

文化のクリエイティブディレクション

芸術工学研究院 人間生活デザイン部門
准教授 齋藤俊文

文化事象に関わる広告、広報のクリエイティブディレクションを、約30年間にわたって手掛けています。多様化するメディアを、既存の枠にとらわれず効果的に活用して、新たなコミュニケーションを生み出すことを目指しています。

小さなマークの持つ可能性

文化庁「文化力プロジェクト」は、2003年から現在まで継続するキャンペーンです。河合隼雄氏の文化庁長官就任を機に、「経済不況で疲弊した日本を関西から元気に」という長官の意向に基づき「関西から文化力」というコピーを立案し、落款をモチーフとしたシンボルマークとして視覚化しました。規模の大小を問わず、人々の文化活動に対して、幅広く参加・使用を呼びかけたことが功を奏し大きな話題となりました。さらにキャンペーンの汎用性、拡張性が高く評価され、「丸の内から」「九州・沖縄から」近年では「大学から」など、計8つのプロジェクトへと展開しました。小さな「文化力」マークが文化庁の公式ブランドとして多くの人々の主体的な文化活動への参加・理解を促す動機づけとなり、長期にわたって親しまれる広報コミュニケーションを実現しました。

文化庁「文化力」プロジェクト  https://www.bunka.go.jp/bunkaryoku_project/                 © Agency for Cultural Affairs. All Rights Reserved.

大きな立像が持つ意味

GREEN TOKYO GUNDAM PROJECT 2009 ©︎SOTSU-SUNRISE, GREEN TOKYO GUNDAM PROJECT COMMITTEE, 2009

日本が世界に誇るアニメコンテンツの実物大18m立像の建設は緑あふれる都市再生と魅力あふれるまちづくりを目指し、都民と行政、企業が一体となって東京のメッセージを発信していくプロジェクトとして、2009年に東京お台場で実現しました。魅力あるコンテンツと現実の「場」を結びつけることで、それまでに無い新たな世界観を提示した巨大な立像は、数多くの来場者を魅了すると共に、その勇姿が世界中に拡散されました。デジタル化が加速する中、リアルを立ち上げた逆の発想が高く評価され、立像プロジェクトは現在も場所を変えて継続しています。行政と民間のマッチングに加えて、そこに参加する市民の想像力を刺激し、主体性を引き出すような新たなコミュニケーションが実現しました。この成功は、実際に立像を動かすプロジェクトにも繋がっていきました。

クリエイティブな着想の元、生活者の間に新たな対話を生み、気づきを誘うユニークな表現を常に求めています。

芸術工学研究院 人間生活デザイン部門
准教授 齋藤俊文