JTWと交換留学
CULCON JTWは "Japan in Today's World Program" といい,学部学生を対象とした短期留学プログラムです。受け入れ期間は1年又は半年間,日本の諸分野に関する講義を英語で行い,取得した単位は母校に持ち帰ることができるという,国立大学としては従来なかったユニークなプログラムです。
平成5年4月にワシントンで開催された日米文化教育交流会議(CULCON:通称カルコン)で,日米両国間の相互理解を深め一層親密な関係を築くため,日本で学ぶ米国人学部学生の数をもっと増やそうという合意がなされました。九州大学は米国人学部学生の受け入れプログラムを他の国立大学にさきがけて検討,開発。平成6年10月に国立大学として初めて,このプログラムをスタートさせました。
18人のサムライ 前例も実績もないこのプログラムに参加した勇気ある第T期生は,米国のミシガン,カリフォルニア・バークレー,ワシントン,韓国の延世(ヨンセイ),西江(ソガン),梨花女子の6大学からの18名でした。九州大学のスタッフとともにJTWの基礎を築いた1年間は,学生たちとっても特別であったことが13頁のクリス君の手紙からもうかがわれます。
現在は第X期の半ばで,参加した学生総数は今期も入れて113名。出身校も米国のみならず,韓国,英国,ドイツ,ベルギーと世界各国に広がろうとしています。
九大挙げて JTWの講義は大きく「人文科学」「社会科学」「自然科学」「生命科学」そして「日本語」に分類され,「日本語」以外はすべて英語で行われます。これらの科目は九州大学の教養科目としても認められているので,たくさんの九大生がJTW生と一緒に受講しています。
講師は九州大学各部局の教官です。必修である「自主研究」の指導も,学生の選んだテーマを専門とする教官が引き受けています。また,日本語の上達や友人を作るためにクラブ活動が推奨されていて,学生はアイスホッケー,硬式野球,剣道,バスケットボール,合唱など多くのクラブに参加して活躍しています。
ホストファミリーとチューター 教職員,学生によるサポート制度として,ホストファミリーとチューターがあります。
1年間という限られた滞在期間にできるだけ多く日本人との交流の機会を持たせると同時に,九大の教職員に外国人学生と親しく接する機会を持ってもらおうと始められたのがホストファミリー制度で,週末や休暇中の家庭訪問,短期長期のホームステイなどが行われています。チューター制度はその学生版です。一人又は数人の九大生が,JTW生に大学の施設やサークルを紹介したり,買物など生活面や資料収集など勉学面でサポートするというものです。
ともに日本語を使うことを原則としており,JTW生の日本語能力向上に大きな効果があります。また,学生が帰国した後も,日本の家族や友人として,永く交流が続いています。
交換留学 JTW生受け入れのための学生交流協定は,相互受け入れと授業料不徴収を原則としており,多くの九大生がJTW生の母校に留学しています。また,それぞれの留学先で取得した単位は,九州大学の単位として申請することができます。
ほかの留学生同様,JTWの学生たちは日本について学び,日本を体験し,日本人の友人を作ろうと胸を熱くして九州大学にやって来ます。九大生の皆さん,JTW生と一緒に授業を受け,話をしてみませんか。そしてJTW生の母校に留学してみませんか。教職員の皆さん,外国人留学生を御家庭に招いてみませんか。ホストファミリー,チューター,JTWの授業の受講,そして交換留学に興味のある方は,箱崎キャンパス留学生センター1階の留学生課(電話:642-2143)へお問い合わせください。