これからの農業と環境問題
講座の内容
農業は家畜や作物等の有用生物と人間の共生(互いがいないと生きていけない)と言え,人間の最も基本的な営みです。農業の発達は様々な文明を生み,より多くの人間が生存することを可能にしてきました。特に,20世紀における近代農業の発達は,それ以前の10倍もの人口を支えています。現代文明の発展と人口の増加は,一方では急激な生態系の破壊や環境汚染を招き,農業もその一翼を担ってきたことは否定できません。また,高度に経済の発達した日本では食糧自給率の極端な低下と就農人口の減少が顕著で,永続的な食糧確保が疑問視されています。現在農学部附属農場では,このような環境汚染,環境変異そして近い将来に訪れる世界的な食糧不足を視野に入れた環境保全型農業に関する諸研究を行っています。
新世紀を担っていく若い世代の人々は,人間活動の基本の一つである土や動植物との接触の機会が少なく,そのような経験不足から様々な問題が起きているように思われます。例えば,最近ではヒトと植物・動物との接触によるさまざまな効果が報告されている反面,ヒトによる虐待から動物を守る動物福祉の問題提起もなされていますが,これは日頃の動植物との接触が少なくなった結果であると思われます。
本講座は,研究紹介と講義から始め,家畜に触れ合い,家畜の体の構造等を理解し,家畜からの恵みである生産物を加工し,試食して,農業の諸問題について討論します。
開催期日
7月28日(水)〜7月30日(金)
(2泊3日の合宿形式)
受講対象者・人数
小・中・高校の教員,一般社会人及び大学生 計24名(応募者多数の場合抽選)
受講費用
14,000円(受講料,宿泊費,食費込み)
申込方法
往復ハガキに住所,氏名,年齢,性別,勤務先又は大学名,電話番号,受講したい理由を記入して7月14日(水)までに申し込む。
申込先
〒811-2307 粕屋郡粕屋町大字原町111
九州大学農学部附属農場庶務掛
TEL 092-612-2862
FAX 092-612-2872