新しい教育研究システムの導入


 現在,全国の大学は教育研究の改革に取り組んでいます。
 九州大学では,全国の大学に先駆けて新しいシステムを導入する予定です。


 研究院構想は,平成7年3月に評議会で決定された「九州大学の改革の大綱案」が目指す「センター・オブ・エクセレンスとしての大学院重点化大学の構築」の一環として,「全学の大学院重点化とともに,教育・研究組織の分離により,自律的かつ柔軟にこれらの再編が可能なシステム」として,その後,約4年間にわたる全学の議論を経てまとめられました。

 その概要は,大学院の研究科を学生の所属組織としての「学府」と,教官の所属組織としての「研究院」に分離するものであり,これにより教育及び研究に対する学問的,社会的要請に柔軟に対応できる教育研究システムとなるとともに,教官の大学院教育並びに学部教育に集団としての責任を明確にするものです。

 この構想の実現には文部省への概算要求という手続きが必要であることから,平成11年5月の評議会において「研究院制度の導入について―骨子案―」を承認し,文部省へ平成12年度概算要求を行うことが決定され,その後,文部省と折衝を重ね,この度,文部省から財政当局へ概算要求が行われました。

 今後は文部省と財政当局の間で折衝が行われ,順調に行けば学校教育法等関係法律の改正により平成12年度から導入されることになります。

 なお,研究院構想の詳細については次号に掲載予定です。