九大に「韓国研究」拠点を


調印式(左から徐 駐福岡総領事,李理事長,杉岡総長)

 九州大学は,韓国政府の外郭機関である韓国国際交流財団−Korea Foundation:李廷彬(Lee Joung-Binn)理事長−の助成を受けて韓国研究の拠点形成に着手することとなり,7月1日(木)李理事長を招いて,助成に関する協定の調印式を行いました。

 金鍾泌(Kim Jong-Pil)韓国国務総理は,昨年11月九州大学で日本語による講演を行い,韓日関係の発展を強く呼びかけました。その際,アジアの学術交流推進に占める九大の役割の大きさと,杉岡総長の韓国研究に対する熱意に深い理解を示され,これを契機として今回の大型助成が実現する運びとなりました。

両国理解のために  助成規模は本年度から5年間で100万米ドル。対象となるのは,人文・社会科学分野を中心に,韓国研究に関する研究者交流,共同研究,シンポジウム開催,韓国学書籍の充実,韓国学を専攻する大学院生への奨学金事業,学生の韓国語研修事業などです。

 韓国国際交流財団は,海外における韓国理解を促すため,アメリカを中心とする世界各国の著名大学に支援を行っており,日本でも東京大学や慶応大学などが支援を受けていますが,「研究拠点」と位置付けたこれほど大規模な支援は,アジアでは九州大学がはじめてです。

 九州大学はこれを受けて,日本の国立大学としては初めての韓国研究施設を目下学内に建設準備中であり,年内にも開所式をとり行う予定です。