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概要

九大広報Vol.100

市民参加・体験型学習会みんなで学ぼう!九大の自然成27年7月20日(月)に、九州大学伊都キャンパスにて、市民参加・体験型学習会「みんなで学ぼう!九大伊都キャンパスの自然」を開催しました。広大な敷地をもつ伊都キャンパスには、多種多様な動植物が生息・生育しており、この豊かな動植物を対象として、教職員、学生、市民ボランティアが調査研究を行っています。本企画は、伊都キャンパス内の動植物を題材に、研究と業務の成果発信、大学と地域の連携、主に小学生や親子を対象とした環境教育の推進を図ることを目的として開催されました。 大学のプレスリリースや、新聞各紙での告知、ポスター掲示などを通して広報をおこなった結果、定員を超える県内外から28件、 72名からの申し込みをいただきました。当日、参加者は、まず情報発信拠点ビッグオレンジに集合し、地元町内会長からは、キャンパスが造られる以前の自然と人々の暮らしについて、そして本学教員と市民ボランティアからは現在のキャンパス内の動植物についての解説を受けました。その後、生物多様性保全ゾーンへ移動し、昆虫、植物の観察と解説、土壌と雨水に関する屋外実験、イノシシとカメを捕獲するための罠の見学などを行いました。最後に、キャンパスコモンにおいて、キャンパス内で捕獲されたイノシシの肉を使ったカレーやシシ汁を参加者全員で調理し実食しました。 イベント終了後のアンケートでは、すべての参加者から、「伊都キャンパスの自然についてより知ることができた」と回答をいただき、イベントに参加してもっとも良かった点として、「キャンパスの自然環境の保全にいろいろ工夫している点が知れたこと」や、「専門家の話を聞きながら体験ができたこと」などが挙げられました。安田 章人 やすだ あきと(基幹教育院人文社会科学部門 助教)平 豊かな多様性を有する伊都キャンパスは、「人と自然の関係」を研究テーマにしている私に多くの刺激を与えてくれます。生物多様性保全ゾーンを中心に、キャンパス内には多種多様な動植物が生息・成育しています。そして、この自然に包摂されている最先端の施設と、そこで教育研究を行う多様性豊かな教職員がいます。これから自分の将来を切り拓こうとする学生に最適な環境がここにあると考えています。高校生や大学生になっても、将来の夢や目標が定まっておらず、悩んでいる学生が多いと聞きます。しかし、夢がないのが問題ではなく、そのために行動を起こさないことが問題だと私は思います。ネットの情報だけでは、なにも身につきません。自ら、そして仲間とともに考え、行動し、新しいことにも恐れずチャレンジしよう。そして、自分の道を見つけよう。先生からの一言【お問い合わせ】E-mail:akito.yasuda@artsci.kyushu-u.ac.jp記者会見レポート私は、「人は、野生動物とどのようにして共存していくべきか」について、狩猟を題材に環境社会学と地域研究による実証的研究を行っています。北海道とアフリカでフィールドワークを行い、野生動物保全や狩猟による観光利用が地域社会にもたらす功罪を、地域の歴史や住民の生業などの観点から分析し、自然、文化、社会の観点からの「持続可能性」の問い直しに取り組んでいます。そして、自らも狩猟者となり、野生動物の命を奪うことに関する倫理と心理に関する研究も行っています。introduction 32 KYUSHU UNIVERSITY Campus Magazine 2015.10