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32Kyushu University Campus Magazine_2010.5 私は現在フランス・パリ郊外のENS Cachanという学校で経済学と社会学を学んでいます。私は貧困等世界の問題を解決して行く大きな人間になりたいと思い、まず国際人になる第一歩として留学することにしました。 特に印象に残っているEU論などの講義では、労働移動の自由化などの日本では直面しないような利点や問題に触れることができヨーロッパ大陸のダイナミクスを感じることができました。 留学生活で得られる最大の宝物は友人です。世界中から集まってくる学生共に過ごす時間はかけがえの無い物となります。学内にあるバーやクラブでは毎週パーティーがあり、様々な友人を得ることができます。また楽しいだけでなく、文化的・知的な交流も刺激的です。スロヴァキアの友人はリスボン条約で超大国化したEUが東欧に与える影響を説明してくれ、レバノンの友人とは自国での紛争について話をし、インドの友人からはナノテクノロジーで起業する野望を聞いたりしました。 21世紀の世界はますますグローバル化してきています。学問も、ビジネスも、恋愛も。留学はこの刺激的な世界に参加する第一歩だと思います。私自身留学を決心するに当たって不安もありましたが、とりあえず調べてみようという軽い気持ちでスタートしました。La vie devien plus intéressant quand vous faites des erreurs. (失敗すると人生はより面白くなる)―毎日失敗の連続ですが、その度に新しい視点に出会えます。興味があるならば、「とりあえずの第一歩」を踏み出してみては如何でしょうか。エコール ノーマル スーペリウール ド カシャン(ENS Cachan)九大生が案内する交換留学先生物資源環境科学府 修士課程1年 水崎 創介(みずさき そうすけ)大学情報世界のキャンパス(右上)イタリア旅行にて友人と(左が筆者)(上)学生企画キャンプ旅行WEⅡにて(下)キャンパスから地下鉄で15分程行くとセーヌ川越しにエッフェル塔を望むことができます。フランス交換留学について詳しく知りたい方は、「九大生のための海外留学情報」(http://www.isc.kyushu-u.ac.jp/intlweb/study/)をご覧ください。過去の交換留学生による報告書も大学毎にたくさん掲載しています。 ENS(高等師範学校)は世界標準の研究者・教育者を育成することを目的とした学校で、その他にも産官の指導的立場に立つ人物を養成する学校としてフランス内外で有名である。パリとリヨンに2校ずつ、計4校ある。ENS Cachanはパリ郊外(中心部まで地下鉄で20分程度)にあり、自然科学系、工学系、人文・社会科学系の計15の学部を持つ。国際交流にも力を入れており、日本向けにも奨学金付きで交換留学、研究生受け入れのプログラムが用意されている。在籍する学生は3,000人程度と規模は小さいが、無数にあるパリ周辺の大学・研究所と提携を結んでいるため、各学生が様々な学校の講義・ゼミを取って比較的自由にカリキュラムを組むことができる。 パリはフランスのみならずEUの政治的・経済的な中心の一つとして重要な都市である。また芸術、音楽、文学、観光、ファッション、スポーツなど、文化資産が豊富である。世界有数の交通網を持ち、陸路でも空路でも様々な所に行くことができる。

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