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14Kyushu University Campus Magazine_2010.7 九州大学病院地区は、一九〇三年の京都帝国大学医科大学創設以来、百年以上にわたってその歴史を積み重ねています。現在、大森治豊博士をはじめとする先達の名前を付した通りが、キャンパスの骨格を形成しています。近年における各研究分野の進歩と社会の期待が高まるに従って、生命医療科学の拠点にふさわしい、次の百年に向けた持続可能なキャンパス計画を考える必要性が増してきました。 病院地区フレームワーク検討会(二〇〇七年三月設置)は、医学、歯学、薬学、生体防御医学の各研究院長、病院長、佐藤優・芸術工学研究院教授、新キャンパス計画推進室二名、福岡市住宅都市局課長二名、事務局施設部長、財務部資産管理課長、病院事務部経理課長の十三名によって構成し、コアチーム(チーム長:坂井猛教授、委員:佐藤優教授、鶴崎直樹准教授、小島敏行施設部長)が、調査と原案作成にあたりました。調査には、医系事務部、病院事務部、施設部、大学院人間環境学府修士課程学生が協力し、原案作成には㈱ジーエータップ(定村俊満代表)がコンサルタントとして参画しました。百年先、五十年先へ キャンパス・フレームワークプラン■九州大学のめざす研究・教育社会貢献国際貢献研究教育医学研究院薬学研究院九州大学病院歯学研究院生体防御医学研究所○実績に基づく新科学領域への展開 ○歴史的・地理的な必然性が導くアジア指向世界最高水準の教育研究拠点(COE)形成進取の気性に富み、自由で明るい気風に溢れ、医学・医療の研讃を積むのに最高の環境。秀でた、独創的で先端的な基礎医学研究、臨床医学研究、医療の実践。高度で専門的な医学的知識・技術を有し、豊かな人間性を備えた、医療・保健の指導・実践者の育成。世界の医学研究と医療の最先端。確固たる専門的能力に立脚した総合力に加え、問題解決能力を持った研究者の育成。幅広い知識を生かした、高度な専門的能力を備える。患者に優しくわかりやすい病院システムの構築。九州・アジア・世界に開かれた高度先進医療の治療拠点の形成。全人的医療を行う人材の育成。九州・山口診療圏の中核医療機関として地域との連携の強化。豊かな教養と高度な専門知識を備えた人材の育成。アジアの大学との交流と国際交流の重要性。地域における指導的診療機関。幅広い視野と歯学に対する深い知識と研究開発能力を備えた、次世代の研究者・医師の育成。質の高い基礎研究の成果の情報発信。社会に見えるかたちでの、社会貢献・国際貢献活動。■抽出されるキーワード人材育成(知識・技術・人間性)高度・専門性拠点・中核地域との連携開かれた・交流九州・西日本・アジア・世界世界最高水準・最先端研究・開発 キャンパスを利用する様々な関係者が「ささえあう杜」としてのキャンパスを形成することをコンセプトに、以下の三点に留意しつつ、四つの方針と十の目標を設定しています。(1) 大学の将来構想に基づくキャンパス:病院地区の歴史を継承しつつ、九州大学の将来構想にもとづく世界的な生命医療科学の拠点としてのキャンパスをつくります。(2) 安心して利用できる安全でわかりやすいキャンパス:施設およびゲートの入退、駐車場等における厳重な安全管理のもとで、市民に開かれたキャンパスをつくります。患者の歩行空間を優先し、安心して利用できる安全でわかりやすいキャンパスをつくります。(3) 都市と連携するキャンパス:キャンパスを広域的な観点から検討し、都市との連携に配慮したキャンパスをつくります。ささえあう杜をつくる 病院地区フレームワークプラン病院地区フレームワーク検討会委員長・医学研究院長 髙栁 涼一新キャンパス計画推進室教授・副室長 坂井 猛 病院地区フレームワーク検討会ささえあう杜もり

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