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16Kyushu University Campus Magazine_2010.9南西から北東に貫く軸線を中心軸とし、敷地隅の広場に向かうサブの軸線を設定する。それらの軸線は歩行者の動線を示している。中心軸は敷地北東部に隣接する塩原東公園からさらに那珂川に向かう。車輌は敷地外緑部を巡る外周道路からアクセスし、現状の隅角部からの入構を排すると共に歩車を分離する。敷地の北と東の外周道路は、隣接して走る一般道路と連携して歩車にとってともに安全で豊かな街路空間を創造する。敷地中央を東西に走る歩車共存道路は、緊急車両等の通行程度にとどめ、緑豊かな歩行者空間とする。ウエスト・ゾーン:キャンパス内に設定された都市軸の西側に展開するゾーンである。先端的デザインの発展に寄与する知財を集積し活用するとともに、外部の利用者を受け入れ、産学連携、新産業形成プロジェクトを推進、育成する。イースト・ゾーン:キャンパス内に設定された都市軸の東側に展開するゾーンである。大橋地区における専門の研究教育を行い、先端的デザインに貢献する人材を育成する。メインエントランス・ゾーン:メインエントランス(正門)を含み、キャンパス南西部に展開するゾーンである。社会に向けた大学の顔として、外部の利用者も受け入れる社会連携施設、民間施設等の導入をはかる。 閉じつつ連続するコミュニケーションスペースとして、屋外はもとより屋内にも展開しながら、キャンパス空間構成の骨格を形成する。敷地4カ所に周辺市街地と繋がるゲート広場を設ける。敷地の南西から北東に向かって緑化度を高め、那珂川河畔の環境共生ゾーンとの連携をはかるとともに、屋上緑化や壁面緑化等環境に配慮した緑化に努める。また、緑豊かな熊野道祖神社と塩原東公園から那珂川河畔を繋ぐ、敷地中央を東西に走る歩車共存道路をグリーンベルトとする。ひとまとまりの閉じたオープンスペースが連続する構成とする。キャンパス周辺への影響に配慮して高層化を図り、将来の施設利用に留意する。キャンパス創設時建設された5棟(香山壽夫設計、約10,000㎡)を保全、活用する。グラウンドを施設用地として活用するとともに、オープンスペースと外周道路を確保する。大学運営や社会環境の変化に柔軟に対応するため、固定した空間像とせず、フレキシブルな計画とする。ここでは、「オープンスペース」「動線」「緑化」「ゾーニング」のフレームの考えを定め、空間構成や土地利用の考え方、空間構成の文法(グラマー)を提示する。キャンパス敷地は管理しやすい規模であり、市街地と連担する立地を考え合わせ、「都市と共生する開放的キャンパス空間」をめざす。デザインと文化・芸術の産土をつくる 九州大学大橋地区フレームワーク・プラン■■■■■①②③■(1)(2)(3)(4)■フレームワーク・プラン構成図1.オーペンスペース「オープンスペース」「動線」「緑化」「ゾーニング」を重ね合わせ、フレームワーク・プラン構成図を提示する。3.緑化4.ゾーニング2.動線

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