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21Kyushu University Campus Magazine_2010.9新しき挑戦者たち工藤 達郎さんエンターテインメントに主眼をおいたイベントを開催。 ジャグリングの動きから、超高精細映像スクリーンにリボンのような軌跡を描きだすパフォーマンスや、人の体の動きがコントローラーの変わりとなって、ゲームの世界を楽しめるコンテンツなど、2010年、6月18日に開催された、「イメージラマ 公開実験」では、メディアテクノロジーを背景とした多角的コンテンツが提示されました。 「イメージラマ」とは、デジタルデータに基づく五感に訴えるエンターテインメント型情報システムのこと。超高精細映像スクリーンや7・1chの音響システム、人の体の動きをとらえるモーションキャプチャーなどを使って、デジタルデータの収集・再編や、公開実験と称したイベントを行っています。 6月に開催したイベントの陣頭指揮をとったのが、工藤達郎さんです。 「最先端のデジタル機材を使って何ができるのか、多くの人に伝えたかったんです。コンテンツクリエイターとしては、ただ機材を使いましたと言うのではなく、エンターテインメントとして観客に楽しんでもらえるイベントにしたいと思っていました」世界に通用する新しいコンテンツを創成する。 「イメージラマ」は、本学芸術工学府源田研究室に所属する15名程度のメンバーで進めています。 これまで、モーションキャプチャーを使った実験的作品はあっても、それを一般へ向けたパフォーマンス・アートとして完成させたものはありませんでした。 「単なる実験や研究に終わらせずに、人に観てもらって評価されることが大事。それを科学的に分析しエンターテインメントとして完成させていく。これを先進的に取り組めば、世界に通用する新しいものを生みだせるのではないかと思った」と工藤さんは言います。 その後、工藤さんの呼びかけにより、源田研究室の有志で「イメージラマ」に取り組みはじめました。コンテンツの制作には、ゲーム技術も応用。 参加したメンバーの一人、大貫真史さんは、「2008年 アジアデジタルアート大賞展」のエンターテインメント部門の大賞を受賞。海洋生物のゲーTatsuro Kudo03九州大学で学び、目指す分野を究めようとする次世代のプロフェッショナルを紹介します。今回は、「イメージラマ」という九州大学感性融合デザインセンターに新たに設置された感性融合デジタルコンテンツ創成設備を使った先進的なメディアアートの創成に挑戦する若手研究者の活動を追います。※「イメージラマ」とは感性融合デジタルコンテンツ創成設備(4Kというハイビジョンの4倍の画素数<4096x2160>を持つ高品位映像上映装置、7.1チャンネル音響、照明制御装置群、各種センサー等)からなる装置、およびこの日本に類を見ない装置群が創出する演出空間を用いたコンテンツやパフォーマンスを指します。大学院 芸術工学府 修士課程 2年※世界に通用する、インメント。写真 左・工藤達郎さん、右・ゲーム開発チームの大貫真史さん(修士課程二年)

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