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22Kyushu University Campus Magazine_2010.9大学院 芸術工学研究院コンテンツ・クリエイティブデザイン部門NEXT Professional今後は、より芸術性を深めていってほしい。ムコンテンツを開発しています。 「元来、ゲームの技術と3次元空間の技術は近いものがあるんです。その技術を生かしつつ新しいことができるので参加しようと思いました」 イベントに向けて大貫さんは、ゲームのコントローラーで操作する部分を、モーションキャプチャーを使って人の動作に置き換え、海の中に入ったようなバーチャルな体験ができるゲームコンテンツを作り出しました。各自の個性が重なって、オリジナルなものを作り出す。 個人個人の得意分野を持ち寄って、一つのエンターテインメントとして完成させたいと話す工藤さん。 「でも、その土台にある基礎的な技術などは誰でも使えるようにしたいんです。基本部分に各自の個性が重なってオリジナルなものを創造する。最終的には、技術を集約させたいと考えています」研究者として世界レベルで評価されるようになりたい。 工藤さんは、研究者としての道を歩む予定です。「研究者というのは、基本的に自己完結型です。でも、外部の人の意見を聞いて進めなければ世界のトップレベルと戦えない。コンテンツも研究だけではおもしろいものはできないと思うし。やはり、楽しんでもらえるものを作りたいですからね」 エンターテインメントが日本の重要な産業となってきている現在、工藤さんのようなクリエイター的感性を持った研究者の成長に期待が寄せられます。エンターテインメントやコンテンツは、部分的な研究はおこなわれていますが、学問的な分野としての体系化ができていません。私は、それを教育システムの中で作っていくことが大切だと思っています。また、研究だけで終わらせずに、作品やデザインに実際に応用してみて、他人の評価を受けることが重要です。工藤くんたちの実験は、学生の実験としてではなく、社会的に評価されるエンターテインメントとしての完成度を要求しています。感性担当教授より工藤達郎さんDATA■九州大学の関連WEBサイトへ■次回出演リレー九州大学 芸術工学Gohttp://www.design.kyushu-u.ac.jp/比較社会文化学府 国際社会文化専攻修士課程 許 玟寧さんです福岡県立博多青松高等学校 定時制 ↓九州大学 芸術工学部 ↓九州大学大学院芸術工学府 修士課程二年イベントを開催する直前は、「もう2度とやりたくない」と思うほど疲労するとのこと。それでも、終わった後は「またやりたい」と心が騒ぐのだとか。「イメージラマ」のイベントは、今後も4ヶ月に一回のペースで開催する予定です。memo源田 悦夫教授げんだ えつお融合デザインセンターに今回設置された「イメージラマ」の背景にあるのは、メディアテクノロジーとアートです。ですから、芸術的な感性とともに数学・物理・プログラミングなどの論理的な思考が求められます。そういう意味で言えば、工藤くんたちは、テクノロジーの上手な使い手だと思います。しかし、その芸術性を高めるには、まだまだ努力が必要です。今後は、よりコンテンツの芸術性を深めていってほしいと思っています。目指すのはエンターテ「2008年アジアデジタルアート大賞展」大賞受賞の海洋生物ゲームコンテンツ。大貫さんによるデモ風景。

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