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4Kyushu University Campus Magazine_2011.3 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。 古くから「社会あるところに法あり」と言われているように、法は私たちの社会生活にとって不可欠の社会秩序・社会規範です。法学部はこの「法」をさまざまな角度から学習するところです。その中心をなすのは、いうまでもなく、憲法、行政法、刑法、民法、商法、国際法、刑事訴訟法、民事訴訟法などのいわゆる実定法について、その条文や判例や学説などを学習すること(実定法学)です。その他に、法の理論や歴史などに関する学問(基礎法学)もあります。また、政治の理論や動態に関する学問(政治学)も、政治が立法や政策形成・実施に深く関わるところから、わが国では古くから法学部で教えられています。 いずれにしても、社会的諸問題に関心をもち、批判的・創造的に分析し、その改善・解決の方途を模索し見出していく努力が必要です。ドイツの哲学者カントは「啓蒙とは何か」という著作で、そのモットーを「敢えて賢明であれ」(sapere ande)という言葉で表現しています。啓蒙とは自分たちの未成年状態を脱することだが、それは社会的な問題について自らの理性をもって議論し判断する勇気をもつことだというのです。この言葉を皆さんにもお贈りしたいと思います。 新入生の皆さん、九州大学経済学部への入学おめでとうございます。経済学部教授会を代表してお祝いと歓迎の言葉を申し述べます。 大学とは、万人の納得する解答がまだ見つかっていない問題の研究に取り組むところです。学部生も学部生なりの視点でそのような問題に取り組む能力を身につけることが期待されます。経済学部でのカリキュラムは皆さんが右のような考える力を身につけるために構成されていますので、是非とも自身の能力を高めるための勉学を実践してください。 勉学以外の生活も重要です。ヒトは一人では生きていけません。クラスやサークル、そして1~4年の各学年に配置されている演習(セミナー)での活動等を通じて友人を作り、学及びその後の生活を豊かにすべく心がけてください。そのためには、自分の考えを明快に語るだけでなく、相手の語る言葉を理解し共感するコミュニケーション能力を養うことが必要です。その能力は行動に裏打ちされることをも認識していただきたいと思います。 新入生の皆さん、九州大学へのご入学おめでとうございます。理学部を選択していただいた皆さんとともに勉強できることを大変嬉しく思います。 理学部は物理学、化学、地球惑星科学、数学、生物学の5学科からなり、70年の歴史を誇ります。創設以来、ここで理学を勉強した19,000名近くの卒業生が、産学官の多様なところで活躍しています。また理学部は、基礎科学の教育研究の中核の一つとして九州大学はもとより、国の内外で大きな役割を果たしてきましたし、これからも一層の重要な役割、活躍、発展が期待されています。 理学部では、科学の基礎をしっかり勉強して自然を正しく理解し、いま目の前にある科学や科学技術の問題を解決するばかりではなく、その先にある問題を自ら発掘して解決していく姿勢を大事にしています。まずは自然をよくよく観察・観測し、物事を論理的に考える姿勢を身につけましょう。三年後、それぞれの専門分野の第一線で活躍している教授陣や日々研究に頑張っている先輩達と、一緒に科学に没頭できる日を楽しみにして、充実した学生生活を過ごされることを期待しています。敢えて賢明であれ新入生への期待一緒に科学を楽しみましょうあらとの まこと荒殿 誠やまもと けんじ山本 健兒さこう いちろう酒匂 一郎専門分野 界面物理化学専門分野 経済地理専門分野 法哲学(平成23年4月1日就任)(平成23年4月1日就任)法学部長経済学部長理学部長Message学部長からのメッセージ

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