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5Kyushu University Campus Magazine_2011.3 皆さんご入学おめでとうございます。九州大学医学部キャンパスは、皆さんが目標を達成するための最高の場であると確信しています。志高く、身を整え、敬いを持って医学部キャンパスの門をくぐってきてください。大歓迎いたします。 門を入る時、出る時、一度は空を見上ることを勧めます。いかに素晴らしい場に居るかが実感できます。キャンパスに居ながら山も海も見えます。是非、遠くを見る癖を付けてください。近くのものがよりはっきりと見えてくるようになります。もう一つ、心の時間軸を長くすることに努めてください。そうすれば、今日の悩みは小さくなり、明日の目標が見えてきます。さあ、頭を上げ、時間軸を長めに調整し、皆と語らい、食事をし、学びあいましょう。我々教員は、皆さんの高い志の達成のための助力を惜しみません。皆さんは、我々教員を信じ、社会貢献のできる人として成長することに邁進してください。是非、人から与えられた知識の習得に満足せず、自身が社会に貢献しうるものを新たに作り上げることを目標の一つにしてください。共に、世界のリーダーとなる気概を持って、毎日門をくぐりましょう。 新入生の皆さん、歯学部へのご入学おめでとうございます。 皆さん、晴れやかな気持ちで、今新たな一歩を踏み出そうとしていることと思います。 歯学部では「口腔から全身の健康(well-being)に貢献する」ことを理念とし、教育、研究と診療に取り組んでいます。この「well-being 」とは単に病気がないだけでなく、精神的にも社会的にも良好な状態を表す英語で、私の非常に好きな言葉です。近年の研究により歯・口腔の健康状態の悪化が認知機能の低下や糖尿病の発症などに関与することが明らかとなり、高齢化の急速に進む日本では国民の全身の健康を維持するうえで、歯科医学と歯科医療の果たす役割は益々重要となってきています。 ぜひ皆さんがこの理念を基にしっかりと学び、歯・口腔の健康状態の向上という視点から国民の「well-being」に大きく貢献していくことを心から期待しています。 皆さん、薬学部への入学おめでとうございます。 グローバル社会には様々な病気が存在し、あるいは新たに見出され、また根治されたと思っていたものが再興し、多くの人々がそのために苦しんでいます。医薬品はこれまでも、これからも私たちの生命を守り、生活の質(QOL)を回復し維持し高めるための大切なツールです。私たちはこのような「薬」にまつわる様々な活動、例えば、新しい優れた薬の種を探索・創製し、薬を創る技術を開発し、そして医薬品産業で活躍する人材や、高度専門化する医療現場で輝く薬剤師を育てることなどを使命として日々努力しています。また、化粧品、食品添加物、健康食品、あるいは環境汚染物質などに含まれる化学物質について良く知り、うまく活用したり、あるいはそれらから受ける健康被害を未然に防いだりすることも現代では大切になっています。この状況に対応できる人材を育てることも私たちの責務です。正に、現代社会は「薬学の時代」と申しても過言ではありません。薬学部で教員と共に育ち、近い将来、皆さんが、「薬学の時代」を支えるエキスパートとして輝くことを期待しております。遠くを見つめ、心の時間軸を長く「口腔から全身の健康(well-being )に貢献する」の実践へ薬学の時代かたの みつお片野 光男いのうえ かずひで井上 和秀なかにし ひろし中西 博腫瘍学・消化器外科学専門分野専門分野 薬理学専門分野 歯科薬理学医学部長歯学部長薬学部長

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