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平成24年度入学式 来賓祝辞 など強い国に成長してきました。これらからもわかるように、日本がまた復興から成長に向かうためには、グローバル化は避けて通れません。それではこれからのグローバル化はどうすればよいのでしょう。ひとつ言えることは、世界とコミュニケーションができる能力を持たなければならないということです。インターネットの普及で世界は一つにつながりました。しかしつながったこととコミュニケーションができることは別のことです。皆さんもこれから大学でいろいろな勉強をされると思いますが、常にグローバル化を意識し、世界中の人々とコミュニケーションができる能力を養っていただきたいと思います。それではどうすればコミュニケーション能力がアップするのでしょうか。語学ももちろん大切ですが、もっと大事なことは互いの意思・意見を交換できるようになることだと思います。自分の意思・意見を持つためには、日本の歴史・文化を学び、日本人としての誇りを持つことが大切であると思います。その上でお互いの歴史・文化を尊重すれば必ず真のコミュニケーションができると思っています。この九州大学には多くの留学生もおられます。留学生の皆さんと接する機会を大切にし、ぜひお互いの歴史・文化について話し合っていただきたいと思います。最後になりますが、皆さんに送る言葉として、私の出身地である山口県、昔の長州で明治維新を先導した吉田松陰先生が残された言葉を紹介します。「志をたててもって万事の源となす」また、札幌農学校の初代教頭であったクラーク博士は「Boys, be ambitious」と言われています。志があるかないかによって、これからの皆さんの行動が変わってきます。前途洋洋たる未来がある皆さん、大志をいだいて学生生活を過ごしてください。その先に立派な社会人になられることを私たちは期待して待っています。本日は誠におめでとうございます。私は富士通というICTカンパニーの社長を務めております。富士通はICTにより社会インフラを支える会社です。この九州大学でも数々の機器やサービスを使っていただいています。本日の新聞にもスーパーコンピュータの採用の記事が載っており、私も非常に嬉しく思っております。昨年世界一の称号をいただいたスーパーコンピュータをはじめ最先端のテクノロジーに挑戦し、安心・安全で便利な社会インフラを提供して、明るく元気な日本の実現に向けて一日も早い復興と新生に貢献していきたいと思います。また、日本の成長のためにはグローバル化は避けて通れません。過去の日本の復興・新生の歴史を見ても、明治維新では、先進国の進んだテクノロジー、産業、制度を積極的に採り入れて、列国に負けない強い国づくりを短期間に実現しました。戦後は諸外国との貿易を推進し、国内のものづくりを強化し、昨年中国に抜かれるまでは世界第二位のGDPを維持する12 Kyushu University Campus Magazine_2012.5

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