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理学部では、意欲・能力のある高校生を次世代の科学者に育てるための取り組みとして、平成21〜23年度の3年間、(独)科学技術振興機構(JST)の「未来の科学者養成講座」の支援のもと、高校1・2年生を対象とした標記のプロジェクトを行ってきました。これまで総勢67名が受講してその全員が講座を修了し、ほとんどの受講生が高い達成感が得られたと述べています。また、受講生が、学術論文の共著者となった、学会発表をした、全国発表会で受賞した、本学理学部に7名・医学部に1名入学した、MITに留学した、など、目に見える実績も数多くあります。今年度は、「次世代科学者育成講座」が同機構の後継事業として実施されるにあたり、平成24年度教育の質向上支援プログラム(EEP)採択取り組みの一つとして大学本部の支援を得つつも、理学部の主体的取り組みとして同プロジェクトを継続させることにしました。九州・中国地方の6県にわたる応募者から23名の生徒が選ばれ、平成24年8月18日(土)に開講式と公開講演会などが行われました。 開講式では、荒殿誠理学部長の挨拶があり、界面物理化学での自らの活動に触れながら、研究が楽しいものであることを伝えられました。 引き続いて開催された公開講演会では、マス・フォア・インダストリ研究所の手老篤史准教授による「数学でわかる、単細胞のかしこさ」と題する講演がありました。迷路の最短経路を見つけ出す粘菌の動きをビデオで紹介し、知的な活動と誤解してもおかしくないこの活動が、単純な数学モデルで再現できることを示されました。クローズアップ❷エクセレント・スチューデント・イン・サイエンス育成プロジェクト ―次世代科学者育成講座― を開講Cl seup 講演会の後には、本プロジェクトで数学を担当している辻井正人教授の司会による「意見交換会」に移り、受講生の自己紹介や、講演会講師やプロジェクト担当教員の高校・大学時代の紹介などがありました。 本プロジェクトは、最前線で活躍する研究者や教育・研究経験が豊富な教員を講師として、自然科学に興味を持つ高校生に深い思考力とチャレンジ精神を身につけてもらうことを目的とし開催されているもので、本年9月から月に2度の頻度で少人数セミナーが開催され、来年3月には集大成として、生徒発表会・修了式が予定されています。 講座を修了したと認められる生徒には修了証書が授与され、特に優秀な生徒については、エクセレント・スチューデントとして表彰します。 また、今回を含めて4回の公開講演会が開催され、こちらは一般参加も受け付けます。18 Kyushu University Campus Magazine_2012.9開講式学科ガイダンス(生物)

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