http://www.kyushu-u.ac.jp-kyudaikoho_83
7/36

シリーズインタビュー/山田 直九大人6 Kyushu University Campus Magazine_2012.9スタッフや留学生の数が少ないことなど、国際関係が弱く評価を下げているようです。でも、レピュテーション・ランキングでは、かなり高い評価を得ています。レピュテーション・ランキングとは、専門分野ごとに専門家が評価したランキングです。トップ100大学のなかに、日本は5大学がランキングしており世界第3位です。専門分野の専門家による評価ですから、いってみれば研究の評価です。誇るべき結果であり、日本はもっと自信を持っていいと思います。ー外から日本を見ている方でこそわかることもあると思います。最後に、新たな百年に向けて歩みだした九州大学にメッセージをお願いします。山田 これからも、試行錯誤しながら新しいことにチャレンジしていくことになると思いますが、良いものを見つけたら九州大学だけで取り込まずに、他大学にも広めてほしいですね。私のなかにあるのは「オール・ニッポン」です。日本全体の大学の力が上がらなければ、海外の大学には対抗できません。特に、旧帝国大学である九州大学は、基幹大学としての使命があると思います。良いものをいち早く生み出して、それを全国に広め、日本の大学全体のレベルアップに貢献してもらいたいと思っています。山田 日本の秋入学の検討についていえば、制度ができたとしても、留学する人が少なければ目的を達成したとはいえないわけです。海外に留学したいと思う学生を育てるためには、高校生の頃から海外を意識した勉強が必要だと思います。そうなると、小学生、中学生くらいから、海外に興味を持つきっかけを与えることが大事かもしれません。制度の議論は必要ですが、学生の目を海外に向けさせるための議論も必要だと思います。ー毎年、米国のタイムスをはじめ、大学の世界ランキングが発表されます。その評価の仕方については議論もありますが、現実的には、世界ランキングが社会に与える影響は少なくないと思いますが、イギリスではどうなのでしょうか。山田 かなり気にしていると思いますよ。イギリスは新聞の付録として出回り、多くの国民が否応なしに見ることになりますから、影響は大きいでしょう。日本の大学は、外国人専門家によるランキングで、日本は世界第3位。「オール・ニッポン」で考え、大学全体のレベルアップに貢献してほしい。「オール・ニッポン」という考えを持たなければ、世界との競争に勝てない。ベストプラクティスは日本全体で共有を。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です