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平成24年10月1日(月)、箱崎キャンパスに『先端素粒子物理研究センター(Research Center for Advanced Particle Physics:略称RCAPP)』が開設しました。当日はその母体となった理学部の建物で開所式等のオープニングセレモニーを開催しました。 九州大学では昨年4月、理学研究院に素粒子実験研究室を創設し、さらに今年4月には大学改革活性化制度による「素粒子・原子核研究特区」を創設することで、ビッグサイエンスの推進を図ってきました。今年7月に欧州原子核研究機構(CERN)研究所の大型ハドロンコライダー(LHC)で「ヒッグス粒子」とみられる新粒子が発見され、次世代加速器計画として国際リニアコライダー(ILC)が注目されるなか、本学に素粒子物理学の国際的な研究・教育拠点を形成するため、本センターは開設されました。本センターは理学研究院を母体としますが、今後の活動はその枠を超えて大学全体で対応する必要があるため、学内共同教育研究施設となりました。 本センターには左記の3部門を設置しています。 テラスケール物理実験部門 素粒子物理の実験的研究。当面はLHCでのアトラス実験に参加し、測定器の運転・データ収集と物理解析を行います。 次世代加速器実験推進部門 次世代加速器実験を推進するため、物理研究・測定器開発や建設候補地の地質調査、学術研究都市構想の検討等を行います。 テラスケール物理理論部門 素粒子物理の理論的研究。実験部門と協力して標準理論を超える新しい理論・モデルの構築を行います。 オープニングセレモニーは、理学部2号館玄関での有川節夫総長、落合英俊理事、荒殿誠理学研究院長、川越清以センター長による新センターの看板除幕式で幕を開けました。引き続き理学部大会議室で開催された開所式では、有川総長から「本センターの設立は、日本の基幹総合大学である九州大学が、基礎科学の最先端である素粒子物理学の分野で、世界に対して大きな役割を担っていこうとするものです」という挨拶がありました。開所式は、その後、来賓の岡田安弘高エネルギー加速器研究機構(KEK)理事と小川洋福岡県知事(代読)による祝辞、そして川越センター長によるセンターの概要説明と続きました。 開所式に引き続き、駒宮幸男東京大学大学院理学系研究科教授・素粒子物理国際研究センター長による記念講演「素粒子物理最前線2012」があり、素粒子物理の革命の引き金となる「ヒッグス粒子」の発見と今後の素粒子物理の展望についてわかりやすく説明されました。 会場を移しての祝賀会では、荒殿理学研究院長による挨拶、来賓の武田廣神戸大学理事、中島晃佐賀大学理事の祝辞に続き、素粒子実験研究室生みの親である井上研三名誉教授の乾杯の発声があり、参加者は今後のセンターの活動について熱心に意見交換を行いました。先端素粒子物理研究センター開所式Research Center for Advanced Particle PhysicsSpecial Feature : Particle Physics特 集しい研究・教育拠点に開設九州大学先端素粒子物理研究センター[九州大学箱崎キャンパス理学部2号館]Webサイトhttp://rcapp.kyushu-u.ac.jp九州大学大学院理学研究院 物理学部門 素粒子実験研究室Webサイトhttp://epp.phys.kyushu-u.ac.jpKyushu University Campus Magazine_2012.11 13看板除幕式(左から川越センター長、落合理事、有川総長、荒殿理学研究院長)駒宮東大教授による記念講演井上名誉教授による祝賀会乾杯の発声

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