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生体防御医学研究所の佐々木裕之所長・主幹教授が2012年度日本遺伝学会木原賞を受賞しました。 木原賞は、コムギの研究を中心に遺伝・進化学の分野で世界的な業績を残された木原均博士を称えて設立された日本遺伝学会の最高位の賞で、遺伝学の分野で極めて優れた業績をあげた者に授与されます。 このたびの受賞は、佐々木主幹教授の長年にわたる哺乳類ゲノム刷り込みのエピジェネティック制御機構(個体発生の過程で、親から受け継いだ塩基配列を維持しつつ、遺伝子発現を変化させる仕組み)に関する研究業績が高く評価されたものです。ゲノム刷り込みは、子どもの生まれつきの異常やがんの発生などに関わるため、長い間その分子メカニズムの解明が望まれていました。佐々木主幹教授は、主にマウスを用いてこの現象にDNAメチル化や小さなRNA分子が関わることを証明し、メカニズムの全体像の解明に多大な貢献をしました。 授賞式は、平成24年9月24日(月)から3日間開催された日本遺伝学会第84回大会時に行われ、佐々木主幹教授は受賞講演を行いました。 平成24年9月21日(金)、糸島市立東風小学校にて、1年生を対象に科学実験教室を開催しました。今回の実験教室は、保護者の皆様方から小学校の親子レクリエーションとして依頼があり、社会貢献の一環として取り組んだものです。 当日は、工学研究院材料工学部門の宗藤伸治准教授、寺西亮准教授と大学院生により「びっくり科学実験(高温/低温の世界!?)」をテーマに行われ、1年生100名と保護者等106名が参加しました。「高温の世界」では、ドライヤーの熱を電気に変え、おもちゃのヘリコプターを飛ばしたり、オーブントースターでネームプレートを作ったりする実験に子どもたちは目を丸くし夢中になっていました。一方、低温の世界では、超伝導や液体窒素でモノを瞬間冷凍する実験をしました。超伝導の実験では、冷やした磁石が空中に浮いた瞬間に歓声があがり、また、モノを瞬間冷凍する実験では、子どもたちが思い思いに家から持ってきた葉やバナナを凍らせたり、アイスクリームを作って食べたりと、楽しい実験に目を輝かせていました。 お昼には給食を一緒にいただき、子どもたちから実験や大学についての質問が飛び出したり、実験で作ったネームプレートを誇らしげに見せてくれたりといった様子が見られました。子どもたちにとって、今回の実験教室は科学や大学に対して興味を持つきっかけとなったようです。糸島市の小学校で科学実験教室を開催九大生と一緒に給食を食べる子どもたちヘリコプターを飛ばす実験佐々木裕之主幹教授が日本遺伝学会木原賞を受賞左から五篠堀日本遺伝学会会長、坂口日本遺伝学会名誉会長、佐々木主幹教授佐々木裕之生体防御医学研究所長・主幹教授生体防御医学研究所http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/日本遺伝学会 http://gsj3.jp/WebサイトはるかぜKyudai22 Kyushu University Campus Magazine_2012.11

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