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ソウル大学校人間環境学府博士後期課程3年 田中友佳子(たなか ゆかこ)留学先大学九大生が案内する世界のキャンパス交換留学について詳しく知りたい方は、「九大生のための海外留学情報」(http://www.isc.kyushu-u.ac.jp/intlweb/study/)をご覧ください。過去の交換留学生による報告書も大学毎にたくさん掲載しています。(韓国) ソウル大学校(Seoul National University)は1946年に設置された韓国最高峰の国立総合大学です。地下鉄2号線ソウル大入口駅の近くには食堂や飲み屋の他、Wi-Fiの使えるカフェが多くあります。キャンパスは広い上に勾配があるため、循環バスが通っています。 履修登録の他、講義レジュメのダウンロードや議論などをmy SNUというWebサイトで行います。留学生活で困ったら、留学生窓口The Office of International Affairs(OIA)、Buddy(留学生チューター)、言語教育院の先生などを頼ると良いと思います。 私が滞在した学部生向けの寮は2人部屋で、ルームメイトは学部3年生のモンゴル人でした。寮の地下には食堂とジムが完備されています。私は夕食の後、ジムで2キロ走ることを日課にしていました。早寝早起、美味しい韓国料理、適度な運動のおかげで、帰国する頃にはスッキリ引き締まった体型になっていたような気がします。大学の特色 ソウル特別市の漢江より南、冠岳山の一部にソウル大学校のキャンパスはあります。午前中は山の麓の言語教育院で韓国語を学びました。韓国内の大学への編入や就職を目指す人、フィリピンで育った韓国人、シスターなど、様々な国籍や背景を持つ12人が集まった賑やかなクラスでした。課外授業で南北軍事境界線の非武装中立地帯(DMZ)に行き、南北統一や兵役に関して議論を行うなど、6級クラスでは大学の講義に対応するレベルが求められました。 午後は山を登って移動し「韓国近代史」を受講しました。授業は発表とレポート、中間期末試験に追われ厳しかったですが、他の受講者と協力して乗り越えました。試験後に講師と学生が飲みに行く習慣があるようで、美味しいマッコリとパジョンを頂きました。 また、人文大学国史学科の研究室の机を一つ貸していただき、ゼミにも参加させてもらいました。植民地期朝鮮の孤児院の歴史を研究している私にとって、同じ時期を対象に研究している学生や教授と交流を深め、貴重な史料を見られたことは、研究の大きな糧になりました。 韓国人は教育熱心だとよく言われますが、大学生になっても就職のために「スペックを積む」ことに熱心です。ソウル大学校の学生も、講義の成績やボランティア、留学に余念がありません。日本のメディアでは順調な経済発展が強調されがちですが、現実には就職の状況は日本同様に厳しいようです。一生懸命な学生に触発されて、研究に遊びに全力投球した半年間でした。無事6級卒業できました!(右から3番目が筆者、右から2番目が言語教育院の先生)済州観光マラソンフェスティバルで10キロ完走。海風が心地良かった!春の冠岳山。下に見える白い建物が寮です。教授の山登りにゼミ生と同行。研究の道も険しい!?30 Kyushu University Campus Magazine_2012.11

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