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ウォルター ノイパート博士へ名誉博士の称号を授与 比較社会文化研究院の服部英雄研究院長が、中世の被差別民の活動や歴史に果たした役割を真摯に追究し、叙述した研究書「河原ノ者・非人・秀吉」(山川出版社)で、第66回毎日出版文化賞(人文・社会部門)を受賞しました。 毎日出版文化賞は、1947年に出版文化の向上を願い創設され、毎年、優れた出版物を選び顕彰しているもので、選考は、文学・芸術、人文・社会、自然科学、企画(全集、講座、辞典、事典など)の4部門で行われます。 贈呈式は、平成24年11月28日(水)に東京プリンスホテル(東京都港区)にて行われ、服部教授は「過去に起きたことを解釈しても新しいことはないだろうと思われがちですが、視点を変えると新しいことが分かり、叙述もできる」、「差別問題に触れてはいけないという風潮がありますが、それでは差別はなくならない。差別の歴史を研究することは、差別をなくす有力な武器」と力強く語りました。 平成24年12月15日(土)、本学は、マックス・プランク生化学研究所(ドイツ)のフェローである生化学者のウォルター ノイパート博士に、「九州大学名誉博士」の称号を授与しました。 ノイパート博士は、オルガネラ(細胞内の構造物で、一定の機能をもつもの。核、ミトコンドリアなど。)の研究、特にミトコンドリアの研究における世界的な権威であり、博士の研究成果は、今日の細胞生物学、生化学の進展に大きく貢献するものであり、医学関連分野にも大きな影響を与えるものとなっています。 本学における教育研究への博士の貢献については特筆に値するものです。博士は古くから本学研究者と交流し、本学のオルガネラ研究の発展に多大な貢献をいただきました。また近年においても、文部科学省の事業である21世紀COEプログラム及びグローバルCOEプログラムにおいて、本学で採択された生命科学分野のプログラムに関して、海外評価委員及び国際シンポジウムのシンポジストとして毎年出席いただくなど、博士の研究に対する熱意と姿勢は、本学の教員、学生に大きな影響を与え、教育研究拠点の形成推進に大きく貢献いただきました。 現在、本学においては、ほぼ全てのオルガネラに関して世界トップレベルの研究がなされているという、世界に類を見ない研究環境にあります。このような本学の教育研究の充実・活性化や発展への顕著なご貢献に対し、この度、ノイパート博士に名誉博士の称号を授与することとなったものです。 今回の授与にあたり、ノイパート博士は「このような名誉ある学位をいただき、感謝するとともに、とても光栄に思う。」と述べられました。名誉博士称号授与の様子ウォルターノイパート博士服部英雄教授が毎日出版文化賞を受賞贈呈式にて(前列左から2人目が服部教授) 「九州大学名誉博士」の称号は、学術文化の発展に多大な寄与があった者で、左記に該当する者に授与されます。(1)本学の教育研究上特に顕著な功績があった者(2)国際文化交流を通じ、本学の教育研究上顕著な功績 があった外国人(3)本学に勤務した外国人教師で、特に顕著な功績があっ た者18 Kyushu University Campus Magazine_2013.1

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