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ずらりと並んだ今年の生産物 平成24年12月5日(水)、糟屋郡粕屋町の農学部附属農場において毎年恒例の収穫祭を開催しました。 収穫祭は、その年の収穫を祝うとともに、日頃から本学の教育、研究へのご理解、ご支援をいただいている地域の皆様に感謝の意を表すために開催しているもので、本年は、粕屋町の因清範町長をはじめとした地元関係者、移転先である伊都キャンパスの地元糸島市の関係者と、有川節夫総長をはじめとした本学教職員、学生合わせて約80名が参加しました。 開催にあたり、大久保敬農場長が「農場では農学部学生、全学部低年次生のほか、今年度からグローバル30における農学部国際コース生を対象とした実習を開始しており、本農場が実施する教育研究の成果を本日、正に目に見える形で皆様に公表できることを喜ばしく思います」と述べました。 収穫祭では、各研究室の研究内容や研究成果がパネルで展示され、「ダイズ湿害の発生要因解明」や「耐病性アスパラガスの育成」など9件について農場教職員、大学院生から説明があり、来場者は興味深げに耳を傾けていました。また、農場の各研究室から収穫祭に相応しく、米や野菜・果物、ハム・ソーセージなどの畜産加工品に加えて、農場職員らが調理した料理が交流会場のテーブルに並べられました。 他にも、学生実習でも行っているそば打ち実演が行われ、大分県久住町の高原農業実験実習場で生育した牛を使った「QBeef」、昨年発表した新品種のぶどう「BKシードレス」の加工品、糸島産エコフィード豚のボンレスハムも提供され、参加者は各々、旬の味覚に舌鼓を打ちつつ、今年の収穫に感謝していました。 大正元年(1912年)の朝鮮演習林設置に始まる九州大学演習林は、今年で創立百周年を迎え、去る平成24年12月11日(火)に創立百周年記念行事を開催し、関係機関、演習林所在自治体、OB教職員、現教職員、学生ら約130名が参加しました。 記念講演会では、「九州大学演習林百年の歩み」と題して、大槻恭一演習林研究部長や各地方演習林長らが各演習林の設置から今日に至るまでの活動と今後の百年に向けた抱負を述べるとともに、林野監守19名と篠栗町和田区(『篠栗九大の森』を共同で管理運営)に対し、日頃のご尽力に感謝しスギ製の表彰状を贈呈しました。 また、平野秀樹東京財団上席研究員による基調講演では、『グローバル化と日本の森林の未来―林地の外資買収が示唆するもの―』と題して林地所有制度をめぐる様々な問題が紹介されるとともに、丸谷知己北海道大学大学院農学研究院副研究院長からは『「大型野外実験施設」としての地方演習林の未来』と題して、今後期待される演習林のビジョンが提言されました。 さらに、研究発表会やパネルディスカッションでは活発な質疑応答が行われ、関係者やOB職員、若手職員、学生との交流は非常に意義深いものとなりました。 その後開催した記念式典では、吉田茂二郎演習林長の式辞、有川節夫総長の挨拶、続いて金子実文部科学省高等教育局専門教育課視学官、並びに柴田昌三全国大学演習林協議会会長の来賓祝辞の後、大槻研究部長が記念事業の報告を行いました。 吉村淳農学部長の挨拶で始まった祝賀会では、各テーブルで様々な思い出が語られると同時に次の百年に向けた期待が寄せられました。農学部附属農場で収穫祭を開催開催の挨拶をする大久保農場長演習林創立百周年記念行事を開催基調講演開催の挨拶をする吉田演習林長20 Kyushu University Campus Magazine_2013.1

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