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指導教員より■九州大学の関連WEBサイトへGo九州大学 保健学http://www.shs.kyushu-u.ac.jp/将来は研究グループを主宰して、国際レベルで活躍してほしい。 三根君は、修士進学のときに「自由にやらせてもらえるのでしょうか」と、真顔で質問してきました。これまで、そのような質問をした学生はいなかったので驚きましたね。私たちの研究室は、仲間とともに道なき道を切り開き、タスキをつなぎながらゴールを目指す、いわゆる駅伝研究を行っています。三根君は、ウイルス糖尿病感受性遺伝子研究では、最後の仕上げ段階を担当する最終走者です。同時に次の研究、糖尿病誘発性ウイルス同定プロジェクトの第一走者でもあります。このような難しい立ち位置にありながら、彼は、多くの技術を学び取り、謙虚な姿勢で、さまざまな提案・議論をしながら進んでいます。仕事も着実で、何よりデータの信頼性が高く、自分に厳しいところが素晴らしい。将来は、独自に自由なテーマに取り組み、研究グループを主宰して、国際的なレベルで活躍してほしいですね。それができる素材であると確信しています。するワクチンを開発して、食生活以外で糖尿病を予防することが可能になるかもしれません」 三根さんは中学・高校時代、陸上部に所属。1500mの選手として活躍しました。勝つために、毎日地道な努力を続けたと言います。 「陸上競技に打ち込んだことで、現状に満足せず、根気強く努力することができるようになりました。これは、今の研究にも活かされていると思います。研究で結果を出すのは簡単ではありません。コツコツと検討を積み重ねていくことが大事です。例えその結果がネガティブなデータだったとしても、得た結果や過程で経験したことは自分の財産になると思います。研究者を志す人たちには、失敗を恐れず、何事にも挑戦してほしいですね」 夢は、人に役立つ新しい発見や創造することという三根さん。現在は、一旦発症すると対症療法しかないと言われる糖尿病の予防に向けて、三根さんの研究が一筋の光となることを期待します。ネガティブな結果でも、そのプロセスは財産になる。医学研究院永淵 正法ながふち せいほう教授←←※1 バッククロス(戻し交配)…ある形質(特性)をもった親と持たない親との間に生まれた子を再び親と交配させること。※2 ヘレンコッホの4原則…病気を起こした人から分離された病原体が、実験動物に同じ症状を起こし、実験動物から同じ病原体が検出されることにより、病気の原因であることが証明できるという原則。三根敬一朗さん DATA三根さんはアウトドア派で、休日、家にいることはほとんどないそうです。ボルダリング、サイクリング、釣りなど趣味も多彩。研究のことを忘れて、外で体を動かすことが一番の息抜きになっているとのことでした。memo熊本県立第二高等学校九州大学 医学部 保健学科九州大学 大学院医学系学府 保健学専攻 検査技術科学分野 修士課程糖尿病予防に役立つ成果を残していきたGuided Audio Poster Tour中米国免疫学会(2013年5月ハワイ)研究室のメンバー14 Kyushu University Campus Magazine_2013.7

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