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22 Kyushu University Campus Magazine_2013.7ムの充実化を図っています。 昨年度、福岡で実施したインターンシップでは、九州電力株式会社、住友商事九州株式会社、株式会社やまやコミュニケーションズ、西日本鉄道株式会社を訪問し、事前に企業から与えられたテーマに基づいて、九大チーム・釜山大チームのそれぞれがプレゼンテーションを行いました。日韓海峡圏カレッジに参加することで、一流企業のCEOに向けてプレゼンし、高い評価を得るという貴重な経験ができました。 本年度も事前学習では、全学総合科目「韓国学への招待」と連携し、韓国の文化をはじめ、経済、政治外交、科学技術など、様々なテーマを取り上げた学習を行っています。本学教員のほか、外交官、文部科学省の官僚、起業家など、韓国や東アジアを舞台に活躍している方々を講師としてお招きするオムニバス形式をとり、韓国に関連する様々な学問に触れる機会を設けています。少子高齢化問題や環境問題、安全保障問題、経済協力、科学技術協力など、日韓が直面している共通課題について、現場ではどのような協力が行われているのか、生々しい経験を交えて語っていただいています。学生は、約二百キロの海峡を隔てる日韓が、ライバルでもあり、様々の分野で協力できるパートナーでもあることを学んでいます。 その一環として、去る5月15日(韓国では「先生の日〜恩師や母校に対し 日韓海峡圏カレッジは、夏休みを利用して九州大学と釜山大学校(韓国)の学生、それぞれ50名、合計100名が二週間にわたってキャンパスを相互訪問し、英語による特別講義、インターンシップ、文化体験などを受講するプログラムです。全学部の1年生を対象に、人文・社会・科学分野を横断する幅広い教養を身につけ、外国語でコミュニケーションがとれる次世代のリーダーとして成長するように手助けしています。参加する学生は、渡航前の英語と韓国語のマスタークラス(課外授業)を受講し、韓国の学生とディスカッションできる語学力を磨いています。また、事前学習科目を設け、現地に出向く前に準備を進め、プログラ感謝をする日」)、本学の博士課程修了生である韓国の与党セヌリ党の閔丙珠(ミン・ビョンジュ)国会議員が約20年ぶりに母校である本学を訪問され、「韓国学への招待」の授業において「韓国の科学技術政策」というテーマで講演いただきました。 閔議員は、本学の理学研究科(当時)で博士学位取得後も研究に邁進、2005年からは韓国原子力研究院研修院長、2009年からは韓国科学技術団体総連合会理事などを歴任され、韓国における原子力研究の発展に尽力されました。その後、2012年に行われた韓国・総選挙で初当選し、今年2月に発足した朴槿恵(パク・クネ)政権において科学技術を基盤とした創造経済政策の起草者の中心メンバーとして活躍されています。 講義では、先端的科学技術に基づいた経済運営という、韓国の新しい科学技術政策を紹介していただくとともに、日韓が科学技術分野で強みを活かし、協力することの重要性に触れ、専門別の学生で組織された科学キャンプなどの日韓学生交流について提案されました。学生との質疑応答も活発に行われ、最後に、自身の留学経験を交えながら、失敗を恐れず、積極的に挑戦するようにと後輩たちを激励していただきました。 このように充実した事前学習をもとに、学生たちは8月16日〜30日の日韓海峡圏カレッジに臨む予定です。将来の留学を考えている学生にとっては、長期留学のキックオフプログラムとして、外国での学習・生活への不安を解消する良い機会となっています。昨年度参加した50名の学生は、直接海外に行ったことで、視野が広がり、世界の動きをより客観的に見る力が育まれたと言っています。その経験をもとに、アジアや欧米への語学研修や長期留学を計画している学生は少なくありません。本プログラムによって視野が広がった学生は、さらに広い世界へ飛び立とうと、翼をはばたかせています。学生から質問を受ける閔議員「キャンパス福岡」学生発表の様子日韓海峡圏カレッジ‐次世代リーダーの育成を目指して‐日韓海峡圏カレッジhttp://rcks.isc.kyushu-u.ac.jp/kaikyo/TOPICS本部第一庁舎前でガウン姿の閔議員

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