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 「スパイラル型協働教育モデル:リーガルマインドによる普遍性と多様性の均衡を目指して」(構想責任者:河野俊行 法学研究院 教授)は、文部科学省が行っている「大学の世界展開力強化事業」として、平成24年度に採択されたものです。本構想では、リーガルマインドを涵養することで、法の普遍的な原則を尊重すると同時に、ASEANの固有性・地域の多様性を理解し、地域を協調的発展に導く、日本とASEANの架け橋となるエキスパート人材の育成を目的としています。シンガポールのシンガポール国立大学、マレーシアのマラヤ大学、タイのチュラロンコン大学、フィリピンのアテネオ・デ・マニラ大学の4大学をパートナー校として、ショートターム交流、セメスター交流、ダブルディグリープログラムからなる包括的交流プログラムです。これまで、このプログラムの中で、延べ64人の学生をASEAN諸国等へ派遣し、延べ21人の学生をASEAN諸国から受け入れてきました。 ショートターム派遣プログラムに参加した学生は、「コンフリクトマネージメント」や「文化遺産と文化的アイデンティティ」をテーマとして、各パートナー校で英語によるプレゼンテーションを行い、各パートナー校の学生と議論を深めました。また、現地の日系企業見学、日本語を勉強している中学校・高校での日本文化紹介等の貴重な体験をすることができました。プログラム終了後、参加学生からは、「海外で働いてみたい!」、「英語で言いたいことが言えず悔しかったので、もっと英語を勉強します!」といった感想が多数寄せられました。 また、受入プログラムに参加した各パートナー校の学生からも、「とても充実したプログラムだったのでまた参加したい」、「日本の最先端の技術を見ることができてよかった」といった感想を聞くことができました。 本構想は、交流プログラムに繰り返し参加することにより、学生の意欲や能力等が向上していくスパイラル型の教育モデルを特長としており、その成果が出はじめています。例えば、平成25年3月実施のショートターム派遣プログラムに参加した学生が、6月にカンボジアで開催された国際世界遺産ユースフォーラムの日本代表として選抜され、8月からセメスター派遣プログラムでシンガポール国立大学へ留学しています。また、マラヤ大学と本学で国際機関であるハーグ国際私法会議香港支部インターンシップを共同開発し、本学学生が10月から研修を受けています。 今後も各パートナー校の関係者間によるコーディネーション・ミーティングや外部評価委員会によりプログラムの改善を行い、日本とASEAN との懸け橋となるべきエキスパート人材の育成に努めていきます。シンガポール ウビン島ヘリテージツアー大牟田文化遺産見学ADMUロースクールでのワークショップCl seupスパイラル型協働教育モデル:リーガルマインドによる普遍性と多様性の均衡を目指してhttp://www.law.kyushu-u.ac.jp/sekaitenkai/Webサイト「スパイラル型協働教育モデル:リーガルマインドによる普遍性と多様性の均衡を目指して」大学の世界展開力強化事業20  Kyushu University Campus Magazine_2013.11クローズアップ❷

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