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 本学が昭和30年代に機械翻訳研究のために開発した実験用コンピュータ「KT|1」が、国立科学博物館の重要科学技術史資料(愛称「未来技術遺産」)として登録されました(第00116号)。 「KT|1」は、日・独・英3か国語を自動的に翻訳する実験のために開発された国産初の言語処理用コンピュータです。本学工学部の伊藤誠、大野克郎両先生の尽力により文部省科学研究費を獲得し、田町常夫、栗原俊彦両先生が設計と調整を担当されました。このコンピュータは、トランジスタ・ダイナミック回路を採用し、当時のコンピュータとしては文字列の演算に優れているという特徴を持っていました。また、各国語辞書約100語、2言語間の翻訳規則約70を用い、自動翻訳処理を実現し、「かな漢字変換」技術の源流にもなった、画期的な技術開発でした。 現在、この「KT|1」は、伊都キャンパスにある工学部百周年記念展示室で公開しており、学外の方にもご覧いただけます。重要科学技術史資料としては「ウォークマン」、「世界初のデジタルカメラ」、「蚊取り線香」など、平成20年度より毎年20〜30件程度が登録されています。 平成25年9月10日(火)、伊都キャンパスにおいて、「九州大学(伊都)総合研究棟(理学系)他施設整備事業」(鉄骨鉄筋コンクリート造10階建:平成27年10月開校)の安全祈願祭を開催しました。 式には受注者である(株)伊都サイエンスPFIをはじめ、地域代表者、設計・監理業者、建設業者等が参加し、本学からは有川節夫総長や荒殿誠理学研究院長をはじめ、20名が参列し、厳かに式を挙行しました。 本事業は伊都キャンパスへの統合移転事業の第Ⅲステージにおける理学系施設の整備事業であり、これにより全学教育から工学系に至るアカデミックゾーンの骨格整備が完了します。 また、本事業はPFIという設計、建設、維持管理、運営までを含めた一連の業務ですが、理学系PFIではさらに引越、備品調達及びプロジェクトスペース・食堂運営などの独立採算事業までも含め、民間資金とノウハウを活用しながら、公共サービスの提供を民間主導で行うことで、効率的かつ効果的なサービスの提供及びコスト削減を可能とした、今までにない魅力的なPFI事業となっています。「総合研究棟(理学系)他施設整備事業」の安全祈願祭を開催神事の模様KT-1の頭脳:理論回路機械翻訳実験用計算機が重要科学技術史資料に登録 平成25年9月6日(金)、7日(土)、福岡市と韓国の釜山広域市の産学界リーダーによる「福岡|釜山フォーラム」の第8回会合が福岡市にて開催されました。 テーマ「激動する東アジア情勢の中で、今、福岡・釜山が果たすべき役割は何か」に沿って、メディア交流や経済振興等について論議し、両市が政府間関係の改善に向けて果たす役割を探りました。 6日には藤木幸夫理事・副学長、7日には有川節夫総長が出席し、近年の国立大学を取り巻く国内外の情勢、文部科学省の支援を受け8月に実施した日韓海峡圏カレッジの報告、本学卒業生で韓国与党の閔丙珠国会議員の紹介、本学における水素エネルギーの研究や九州大学学術研究都市の発展等について発表がありました。 なお、会議終了後、許南植釜山広域市長が伊都キャンパスを視察されました。福岡|釜山フォーラム第8回福岡会議を開催本学の取り組み等について発表する有川総長松原韓国研究センター長(中央)の通訳で釜山大学校・金総長(左)と談笑する藤木理事・副学長(右)ミン・ビョンジュホ・ナムシクKyushu University Campus Magazine_2013.11  25

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