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苦しい時期もあったけれど、いつも歌やピアノに助けられてきた。 好きなものがあると強い。大学時代に好きなものを見つけて、自分らしく歩んでほしい。6  Kyushu University Campus Magazine_2013.11ました。自分のためではなく地元の人たちのために作った歌で、私の音楽活動の幅が広がったことは本当にうれしく思っています。─依頼されて曲を作るのは、自由な創作活動と違ってご苦労も多いのではないですか。深水 依頼されて作る場合は、長さが決まっていたり、納期があったり、制約が多いので大変なところもありますが、楽しんで作らせていただいています。やはり、人から求められるというのはうれしいですね。─2010年から活動の拠点を東京に移されていますが、その理由を教えていただけますか。また、拠点を移したことで何か変化がありましたか。深水 拠点を移す前から、東京の仕事はしていました。福岡にいても東京にいても、音楽活動を同じ気持ちでできることがわかったので、たまには違う場所に住んでみるのもいいかなと思って東京に移ったんです。拠点を移すというより、引っ越したという感覚が強いですね。東京でも、九州大学の東京同窓会のサマーフェスタなどで演奏させていただいています。九州を離れたことで逆に、九州大学のつながりの深さに気付かされましたね。─卒業生として、本学のさまざまなイベントで演奏いただいていますが、そのことはどのように思われていますか。深水 まさか、九州大学で唄わせてもらえるようになるとは思っていませんでした。演奏に訪れるたびに、先輩や後輩の皆さんからあたたかな言葉をかけていただいて、やっと大学に自分の居場所を見つけられたような気がしています。─最後に、九州大学の学生の皆さんにメッセージをお願いします。深水 留年して、就職活動もせず、先の見えない未来に悩むこともありましたが、ピアノや歌に随分助けられてきました。ピアノを弾いてお金をもらえるようになったときは、初めて社会に認めてもらえた気がしてうれしかったです。「こうやってピアノを弾いて生きていけばいいんだ」と思いました。歌やピアノが好きだから、ここまで続けて来られたんだと思います。だから学生の皆さんにも、自分の好きなことを見つけてほしいですね。それから、大学でつまずくことがあっても、そこに執着しないほうがいいと思います。今、あまり大学生活を楽しめていない人も、将来、私のように九州大学で学んだことに感謝することがあるかもしれません。人生は長いです。卒業後につながる縁もたくさんあります。九州大学の学生であることを誇りに思ってがんばってください。インタビュー/深水 郁卒業後もつながっている九州大学の「絆」に感謝。▲東京同窓会 Summer Festa 2013での演奏風景(青山ダイヤモンドホール)

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