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 九州大学は、教育憲章において、「日本の様々な分野において指導的な役割を果たし、アジアをはじめ広く全世界で活躍する人材を輩出し、日本及び世界の発展に貢献する」ことを目的として掲げ、全学一体となって教育に取り組んできました。そして、国内外の社会が求める期待に応じ、多くの課題を抱えてグローバル化が進む国際社会において、真のリーダーとして活躍しうる人材を育てるために、これまでの教養教育=全学教育のあり方を根底から見直し、これまでにない学びのスタイルを学生に提供する新しい教育システムとして基幹教育を開始します。 基幹教育は入学した学生が最初に接する大学教育であり、かつ初年次から学部、そして大学院に至る一貫した教育システムです。高校までの教育は、教師から生徒への一方向の「知」の伝達が中心であり、学問の基礎となる共通の知識を得るためには必要な学びです。そうした学びは、既存の知識を無批判に受け入れていくという性格を持っています。しかしながら大学での学びは、「何かを教わる」ではなく「何かを見つける」ことが重要です。そこでは学生一人一人が学びの主体として「知」を学びとるという姿勢を持たなければなりません。そして、新しい「知」や技能を創り出し、未知な課題に直面しても怯むことなく、解決へと導いていこうとする態度を創ることが求められます。そのための「幹」となる「ものの見方・考え方・学び方」を学ぶのが九州大学の基幹教育です。こうして学生は、与えられた問いに答えるだけでなく、自ら問いを立て、生涯にわたって自律的に学び続けることのできる「アクティブ・ラーナー(Active Learner)」へと育っていきます。そのための支援をすることが基幹教育の目的です。 基幹教育カリキュラムは平成26年4月からスタートします。基幹教育Cl seup新たな百年に向けて「基幹教育」がスタート基幹教育元年九州大学初代総長である山川健次郎は、1911年、学生への初訓示において、「修養が広くなければ 完全な士と云う可からず」と説きました。九州大学は、専門分野を究めるだけでなく、広い教養を持った人材育成を行い、社会へ輩出することをミッションとしています。そうして、グローバル社会からの要請に応え、異文化の人々と創造的に対話しながら新たな知を創出できる人材を育んでいます。そのために総合大学としての知が活かされる仕組み=全学出動体制を基盤に、大学初年次から専門教育へと繋がる一貫した学士課程カリキュラムを再構築する基幹教育が始まります。2014年春、〝基幹教育〞元年。Kyushu University Campus Magazine_2014.3  23基幹教育の開始基幹教育の目的基幹教育のデザイン

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