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図2言語文化研究院 言語教育講座 保田 幸子准教授一人が思い描いた夢に近づけるように、必修の「学術英語1」を修了した後も、自分の目標に合う科目を組み合わせながら、コツコツと積み上げていける仕組みと支援を提供します。 世界に通用する英語力テストとしてTOEFL-ITPを大学卒業までに3回実施することで、英語力の変化を、世界中の英語学習者との比較を通して自己確認できるようにします。また、国際基準であるTOEFLのスコアを持つことで、学生が海外留学プログラムや海外インターンシッププログラムに参加できるよう支援します。 Q・LEAPでは、学生一人一人の英語力や英語学習のニーズに応じた英語学習支援を提供するため、伊都キャンパスに「Self-Access Learning Center (SALC)」を設置します(センター2号館4階の嚶鳴天空広場内)。 九州大学には、多様な学術分野を専攻する学生が学んでおり、英語学習に関するニーズも「専門分野の英語を学びたい」、「英語で論文が書けるようになりたい」、「留学に備えてTOEFLの対策をしたい」というように、多様化・細分化しています。こうした幅広いニーズに応えるために、SALCでは、専門スタッフと大学院生チューターによる英語学習相談、国際検定試験対策、留学相談等、個人のニーズに応じた学習支援を提供します。 また、留学生と日本人が交流する「コモン・エリア」としての機能をSALC内に構築し、学内での異文化交流、並びに大学の国際化を推進していきます。 学ぶ場所は「教室の中」だけではありません。教室の外にも学びの場が沢山あり、そこにはいろいろな「先生」がいます。その「先生」とは、先輩であり、仲間であり、留学生であり、様々です。SALCは、そんな「教室外の」独自の学習コミュニティであり、教室では得られない学びを経験できる場所です。九州大学大学院言語文化研究院 新学術英語カリキュラム(Q・LEAP) http://www.flc.kyushu-u.ac.jp/Webサイト これからQ・LEAPで英語を学んでいこうとしている九大生の皆さんに、理解しておいてほしいことがあります。それは、「英語を学ぶということは、単に言語運用技術を高めることだけを意味しない」ということです。自分自身の中に異なる言語と文化を理解する「もう一つの自己」を形成すること、これが新たな言語を身につけることの意味でもあります。私自身は、故郷である神戸を離れ、オーストラリア、アメリカ、東京、そして二年前に福岡の九州大学に赴任しましたが、その過程で、外国のみならず日本国内でも、言語や文化の違いがあることを肌で感じ、新たな言語社会状況に自分を応化させるために四苦八苦してきた経験を持っています。そして、この経験を通して私が学んだことは、「もう一つの言語を身につける」ということは、自分自身の中に「もう一つの考え方」や「もう一つの視点」を身につけることだということでした。「もう一つの自己」を増やしていくこと、これは、多様な価値観が混在する今日の複雑な国際社会を生き抜いていくのに最も重要なことだと思います。そして、これは、これから世界に飛躍していく九大生の皆さんが備えておくべき強さにつながるはずです。Q・LEAPでの学習を通して、英語運用能力のみならず、自分の中に「もう一つ」を増やしていきましょう。カリキュラム開発には、そんな思いも込めました。カリキュラム開発担当教員より26  Kyushu University Campus Magazine_2014.3クローズアップ❷TOEFL-ITPに基づく英語力の変化のチェック「教室外」での英語学習支援スペース:Self-Access Learning Center (SALC)もう一つの言語を身につけるということおうめいてんくうひろば

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