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概要

九大広報Vol.95

九大生が案内するメキシコ国立自治大学世界のキャンパス留学先大学(メキシコ)砂掛 夏実(さかけ なつみ)「九大生のための海外留学情報」Webサイト http://www.isc.kyushu-u.ac.jp/intlweb/study/交換留学についての詳細や、過去の交換留学生による報告書も大学毎にたくさん掲載しています。( )メキシコ国立自治大学の特色 メキシコ国立自治大学(ウナム大学)は、1551年に首都メキシコシティに設立された国立大学で、ラテンアメリカの中で最大の規模を誇る大学です。大学都市と呼ばれ、キャンパス内はバスで移動しなければならないほど広く、またメインキャンパスは世界遺産に登録されているだけあって歴史ある建物が敷地内に数多く点在しています。ウナム大学は基本的な目標として、「国や人類への貢献、メキシコの状況・諸問題に関する研究を組織し実行することが出来る有用な専門家の育成、文化の恩恵を最大限広範囲に普及させること」を掲げています。また、スペイン語を学ぶためのCEPE※という語学学校もあり、そこでは語学留学を目的とした日本人留学生が多く学んでいます。日本語を学んでいるメキシコ人とも交流ができる上に、交換留学生だと割引があるのでCEPEとのダブルスクールもおすすめします。※CEPE…外国人教育センター12 26 現在日本が注目している国のひとつであるメキシコ。日本人にとって、麻薬や治安が悪いなどネガティブな印象が目立つ国ですが、私がこの国で過ごした10カ月間はそのようなイメージからは想像もできないほど、安全で日々刺激を受けるものでした。 私が交換留学をしていたのは、メキシコシティにあるメキシコ国立自治大学、通称ウナム大学です。ウナムの学生たちはとても勉強熱心で、図書館に行っても空席を探すのに一苦労するほど、勉学に励んでいる学生が多くみられました。私は哲文学部のラテンアメリカ研究科の交換留学生で、どの授業に参加していても「日本人のあなたはどう思う?」と発言を求められる機会がとても多く、恥ずかしがっている暇などありませんでした。おかげでスペイン語を話す恥ずかしさや自信のなさはすぐに薄れ、それどころか今や第二言語がスペイン語になったほどです。もちろん、メキシコ訛りですが。哲学や文化人類学などの講義を受ける中で、彼らが抱えているメキシコの中の異民族間の問題は、単一民族である日本人の私には実感しにくいものでした。しかし、この問題の解決がこの国の発展の鍵ではないかと感じました。 私は入学当初の目標の中に「異文化理解」がありました。メキシコでの生活は、驚きと戸惑いの連続で「異文化理解」とはこれほど難しいことだったのかと痛感した10カ月でした。それでも、私が充実した留学生活を送ることができたのは、朗らかで親切なメキシコ人に囲まれていたからです。21世紀プログラム4年最近安倍首相も訪れた、テオティワカンというピラミッドベラクルスという地方のダンスの衣装を着ての授業「民衆から大学へ、大学から民衆へ」という題名のTorre de Rectoria(学長塔)壁画世界文化遺産に登録されている大学図書館2625KYUSHU UNIVERSITY Campus Magazine 2014.09 17