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概要

九大広報Vol.96

興味の赴くままに。どのような活動をしていますか?若林:基本的に6つの班に分かれて活動しています。6つの班というのは昆虫班・海洋班・小動物班・野鳥班・植物班・微生物班で、それぞれ対象となる生物が異なるので、対象がいるフィールドに出かけて生き物を観察したり、昆虫班であったら採集をして標本にしたりということを行っています。やはり理学部が多いですか?若林:理学部と農学部が多数です。その他の学部もいて、今年の新入部員ですと芸術工学部の学生がいます。音響設計学科に所属していて、コオロギの鳴き声を全種類集めると言っていました(笑)。能古島での調査も行っているそうですね。辻:平成18年に能古島調査の報告書を出版しましたが、今回その再調査ということでやっています。若林:8年が経過して、当時と比べてどのように環境が変化したかを知るために、改めて調査を今年やろう、と。調査はどれくらいの頻度で行っていますか?辻:各班それぞれが月に一回調査に行っています。実は能古島では結構珍しい昆虫が採れるので、調査以外で個人的に行くこともあるんですよね。「生」にこだわり。国内での活動のみならず海外で活動することもあるそうですね。若林:長期休暇を利用して各班で行ったり、個人で行ったりする場合もありますね。辻:僕も学部1年の3月に先輩に誘っていただいてマレーシアに行きましたね。若林:海洋班の場合、長期休暇には南西諸島に合宿に行き毎日海に潜って主に魚を観察するということもやっています。学外での活動が多いようですが、費用とか大変じゃないですか?若林・辻:そうですねー(笑)。若林:各々バイトをしてできるだけお金を貯めて、「貯まったら行くぜー」みたいな感じで。お金をかけて時間をかけるだけの得られるものがあると言いますか…。やっぱり実際のフィールドの中でイキイキとしている「野生そのものの姿」を見て何かを得るということが大切で、それはいくら教室にこもって勉強したところで得られるものではないと思うんですよね。だからデスクワークも大事だとは思うんですけど、実際お金かけてでもフィールドに出る、そこから得られることは▲昆虫班・能古島での活動です。報告書の作成のためには、現地での地道な調査が欠かせません。興味の赴くままに、「生」にこだわり、生物の魅力を追求する。キャンパス外の様々なフィールドに活動を広げ、自分たちの興味・探究心に従い、生き物を追い求める学生たちがいます。本やWebサイトだけでは得られないものを実際にフィールドに出て、感じる。そんな世界をこれから覗いてみましょう。今回の「躍動」では、生物研究部の活動内容に迫ります。躍動サークル紹介生物研究部部長・海洋班若林瑞希さん農学部2年能古島調査代表・昆虫班辻尚道さん農学部2年【取材協力】KYUSHU UNIVERSITY Campus Magazine 2014.11 15