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概要

九大広報 Vol.98

特別座談会Special Roundtable Discussion丸野:それはよかった。従来の全学教育では、それを体験しないまま終わっていましたからね。青野:それは、学生の反応からも折に触れて実感できました。違う学部との交流はサークル活動でも体験はできますが、ひとつの学問的な問題を一緒に考えたり、大学での学びの目的を皆が率直に話すという機会は、なかなかありませんからね。丸野:考え方、学び方の軸をしっかりと身につけることができれば、専門教育も恐れる必要はありませんよ。基幹教育で身につけたことは、きっと専門教育での血となり肉となるはずですからね。自分の考え方が限界だと感じたら人に聞けばいいし、相談すればいい。そうやって議論する中で一緒になって作っていく姿勢が生まれれば、基幹教育は成功だと思います。自分の可能性を見出すために異分野に踏み出す勇気を。青野:それでは、今春入学する新入生のみなさんに、基幹教育を受けた先輩としてアドバイスをお願いします。江頭:勉強に限らず、遊びでもサークル活動でも、自分がやりたいことをやりたいと思ったときにやってほしいです。基幹教育という学ぶためのハードは整っているので、ソフトの部分は自分の動き次第だと思います。現状に満足しないで、次のステップを視野に入れて行動できるかが大事だと思うので、九州大学に入ったから満足というのではなく、これから自分にしかできないことを精一杯やってください。中村:これから「やるかやらないか」で迷うことがあるかもしれませんが、そのときは「やる」という選択をすることが大事です。いろいろなことにチャレンジしないと出会いもないし、それが自分にとって本当に好きなのかどうかもわかってくるはずです。基幹教育では、何にでもチャレンジする行動力を身につけることができるので、食わず嫌いをせずに積極的に行動してください。真部:大学生活が本格的にスタートするのは、本当の自分を見つけたときだと思います。ボクは基幹教育セミナーを通して、自分がどういう人間なのかを再認識できました。できるだけ早く本当の自分を見つけて、何をやりたいのか、どういう人になりたいのかを考えてくれたらいいと思います。青野:みなさん、実に頼もしいアドバイスですね。最後に丸野先生からも新入生に向けたメッセージをいただけますか。丸野:大学は教わる場ではなく、自ら学ぶ場です。自分から動いていかないと何も学べません。自分作りのためにも、主体性をもって学び、異分野の世界に一歩踏み出す勇気をもってください。違う考え方をぶつけ合いながら、その中で自分の可能性を見出すためにも、他者や異分野との交流の場に踏み出してほしい。青野:みなさんの意見をうかがったのは、私にとってもとても良い勉強になりました。今日はありがとうございました。http://www.artsci.kyushu-u.ac.jp/九州大学基幹教育院Webサイト九州大学のWeb内には、基幹教育院のWebサイトがあります。基幹教育の概要や考え方をはじめ、教員一覧や科目構成など、基幹教育のすべてがわかる内容になっています。また、2015年3月に創刊した「基幹教育紀要」もオンラインで見ることができます。新入生のみなさんは、ぜひチェックしてみてください。14 KYUSHU UNIVERSITY Campus Magazine 2015.03