ブックタイトル九大広報 Vol.98

概要

九大広報 Vol.98

　新入生の皆さん、九州大学経済学部へようこそ。経済学部の教員一同を代表して、皆さんの入学を心よりお祝い申し上げます。　平成26年に創設90周年を迎えた経済学部は、ますます変化を速め複雑性を増しつつある現代社会のなかで、経済の動向を的確に捉え、創造的な問題解決能力を持つ人材の育成を目標としています。そのために、経済学部では、経済学の基礎、その応用、さらにより専門性の高い科目へと、学年の進行にしたがって段階的に積み上げていくカリキュラムを提供します。また1年次から4年次まで継ぎ目なく実施される独特な修学指導の体制があります。修学指導は、年2回実施され、1年次の前学期終了時に、1年生全員に対する面談が教員によって行われます。そこで把握された皆さんの修学状況は、3年・4年次の演習（ゼミナール）の指導教員に引き継がれ、経済学部の教員全員が、皆さんの勉学と多様な能力が開花するのを手助けします。　皆さんの大先輩でもある経済学史研究の泰斗が、「人は言行不一致で構わない、大事なのは何を言ったかではなく何を行ったかだ」という言葉を遺されました。勉学に限らず、やりたいことを納得できるまでやったという思いを持って卒業を迎えることのできるような大学生活を送ってもらいたいと思います。　ご入学おめでとうございます。教員一同を代表して、皆さんのご入学を心から歓迎いたします。　皆さんが、これから学ぼうとされている法学・政治学は長い伝統を持っています。その歴史は、2000年以上前の古代ローマや古代ギリシャに遡ります。現代の法学・政治学は、このような長い伝統のうえに成り立っています。法学部には、法や政治の歴史に関する授業があり、また憲法・民法・刑法・政治学をはじめとする多くの科目には長い歴史と伝統があります。　その一方で、新しい分野もあります。たとえば国際法、知的財産法、国際政治学などです。今日の社会は、インターネットで世界に繋がっているスマートフォンの普及に見られるように、未だかつてないほどに国際化し、高度化しています。それに伴って過去の経験・知識だけでは対処できない問題も多く発生しています。過去の経験・知識を踏まえたうえで、それらに安易に従うことなく、自ら判断することが不可欠です。常に既存の知識を振り返り、新しい知識を獲得し、そのうえで自ら判断していく必要があります。大学においては、そのような態度を身につけていただきたいと思います。　新入生の皆さん、九州大学への入学おめでとうございます。理学部へようこそ。理学部は物理学、化学、地球惑星科学、数学、生物学の5学科からなり、昭和14年の創設以来2万名以上の方が卒業し、国内外のさまざまな分野で活躍しています。　理学の目的である自然の正しい理解には、自然科学に関する知識の修得が必須です。そのために皆さんにはまず自然科学の基礎を学んでほしいと思います。高校時代に学んだ内容より難しくなりますが、じっくり考え、深く理解することが大切です。皆さんはきわめて高い能力を持っています。勉学への意欲や将来に対する志を持ち続ければ、理学部での授業は皆さんにとって楽しくかつ有意義なものになると確信しています。　自然科学の基礎の学習に加え、英語の勉強に力を注いで下さい。大学院進学、就職にかかわらず、将来、国際社会で活躍するためには英語でのコミュニケーション能力は非常に大切です。さらにサークル活動等を通して人間としても大きく成長し、充実した学生生活を送ることを期待しています。田中 教雄専門分野民法学たなか 　　 のりお伝統を踏まえて新しいことに挑戦する法学部長磯谷 明德専門分野制度経済学・進化経済学いそがい あきのり納得できるまでやりたいことをやる経済学部長中田 正夫専門分野固体地球物理学なかだ まさお一緒に自然科学を楽しみましょう理学部長（2015年4月1日就任）04 KYUSHU UNIVERSITY Campus Magazine 2015.03