ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

九大広報 Vol.99++

272829202714111513222120エコファーマとグリーンケミストリーの融合 皆さんは、「グリーンファルマ」という言葉をご存知ですか。 この言葉は、薬学研究院が推進してきた既存の承認薬を他の病の治療へ適応を拡大させる育薬エコファーマと、合成の過程で有害物質を出さない、地球環境にやさしい薬の生成方法であるグリーンケミストリーを融合させたものです。 平成27年2月、病院キャンパスにシステム創薬リサーチセンター「グリーンファルマ研究所」が竣工しました。本研究所では、この「グリーンファルマ」を推進するとともに、次のことを目標としています。(1)我が国の死亡率7割を占める三大死因疾患(がん、脳心血管疾患、感染症)を克服する。(2)革新的な医薬品・診断マーカーの迅速かつ効率的な開発を行う「アカデミア創薬拠点」を形成する。(3)国際共同研究を通じて研究および教育のグローバル化を図る。期待を集める研究所 「グリーンファルマ研究所」は、病院キャンパスの東門地下鉄出入口付近という、九州大学の顔のひとつとして多くの市民の目にも触れやすい場所にオープンしました。 平成27年5月13日(水)に報道関係者を対象とした研究説明会、また、同月18日(月)に開所式を開催し、学内外から多数の方が参加されました。 同研究所は、新聞やテレビ、インターネットなどの様々なメディアで取り上げられており、今後の活動が社会的に大きく注目されています。優れた医薬品を世界の人々へ 薬学研究院には有機合成化学や構造解析学、臨床薬学に精通した魅力的な人材が集まっています。また、「グリーンファルマ」には、医薬品の寿命を延ばすことに繋がるドラッグリポジショニング(既存薬のあらたな適応拡大、以下DR)という概念も含まれることから、今後はDR 研究を行うことも可能です。 さらに、病院キャンパス内の他の組織や九州大学病院、企業・官公庁、国際研究機関などとの連携を強化することで、分野横断的な創薬・育薬研究を展開し、三大死因疾患を克服できる革新的な医薬品候補あるいは診断マーカーの効率的な開発が可能となります。 小ぶりですが、ダイヤモンドのように光り輝く「グリーンファルマ研究所」から、世界の人々に役立つ優れた医薬品が誕生していきます。クローズアップ … 1― システム創薬リサーチセンター「グリーンファルマ研究所」誕生―「九大痛み研究拠点」形成へ更なる前進123開所式でのテープカット(左から大戸研究院長、井上理事・副学長、久保総長、有川前総長、石橋病院長、宮浦施設部長)システム創薬リサーチセンター「グリーンファルマ研究所」薬学研究院 研究院長       教授 「グリーンファルマ研究所」環境調和型、国際開放型、ハイブリッドクラウド型情報基盤強化薬学研究院九大ARO医薬品機構(PMDA)製薬企業など海外研究機関企業(中小企業)九大他学部など他大学国立医薬品食品衛生研究所など情報基盤研究開発センター新スパコンPRIMEHPC-FX10(スモール京)5F グリーンケミストリー4F 若手育成レンタルラボ3F 育薬エコファーマ2F 高度動物飼育設備1F 高速度スクリーニング直結連携接続連携連携文部科学省創薬等支援技術基盤プラットフォーム「大型創薬研究基盤を活用した創薬オープンイノベーションの推進」(創薬PF)事業大戸 茂弘KYUSHU UNIVERSITY Campus Magazine 2015.07 23