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概要

九大広報 Vol.99++

 昆虫は知られているだけでも世界に100万種以上おり、実際にはその数倍が存在するといわれています。実は地球上の生物種の大部分は昆虫なのです。九州大学は日本の昆虫研究の中心地で、これまでに数多の昆虫学者を輩出してきました。その研究は主に「分類学」という分野で、簡単にいえば世界にどのような昆虫がいるかを明らかにし、新種として発表する学問です。そのような研究の過程で、本学には膨大な昆虫標本が集積されてきました。約700万点の研究資料のうち約400万点は昆虫標本です。 さて、それらの標本は学術的に極めて高い価値を持ちますが、小さなハエや甲虫などの地味な昆虫が中心のため、昆虫の多様性の素晴らしさを皆さんにお伝えするには学術的すぎるところがありました。そんなとき、平成21年に長崎のカトリック教会の烏山邦夫神父より、ご自身の収蔵品であった世界の大型美麗昆虫を当館に御寄贈いただきました。チョウやクワガタ、カブトムシなどを中心に、これまで本学にはなかった700箱もの標本が新たに増えました。 以来、この烏山標本は、本学の昆虫の展示に欠かすことのできない一級の資料として活用されています。見た人はその美しさ、一目でわかる種数の豊富さに、昆虫の世界の素晴らしさの一端を知ることができるでしょう。この夏も当館常設展示室で行われる特別展示「きらめく甲虫」にて、この標本の一部を公開しますので、ぜひ足をお運びください。〈九州大学総合研究博物館 助教 丸山宗利〉『奴国の南展』 特別展示『きらめく甲虫』会 期:7月6日(月)~ 9月25日(金)※8月は全日開館会 場:箱崎キャンパス旧工学部本館3階    九州大学総合研究博物館 常設展示室    (福岡市東区箱崎6-10-1)時 間:10:00~17:00(土・日・祝休館) 入場料:無料会期:8月31日(月)まで開催中会場:伊都キャンパス椎木講堂1階 ギャラリー・展示コーナー  ( 福岡市西区元岡744)時間:9:00~17:00(土・日・祝・大学が定める休日休館) 入場料:無料MUSEUMREPORTvol.01『 昆虫』烏山邦夫昆虫標本九州大学総合研究博物館の収蔵資料コーカサスオオカブトムシゴライアストリバネアゲハチョウの収蔵展示室筑紫キャンパスで1978~1998年に実施された埋蔵文化財調査によって出土した主要な品を網羅的に展示し、その歴史的位置づけと重要性について明らかにしています。世界各地から37万種も知られている甲虫。そのなかから、よりぬきの光輝く美しい甲虫を大型写真とともに展示します。展示会情報【お問い合わせ】九州大学総合研究博物館事務室(福岡市東区箱崎6-10-1)TEL:092-642-4252 Webサイト:http://www.museum.kyushu-u.ac.jp/event/KYUSHU UNIVERSITY Campus Magazine 2015.07 37