シリーズ糸島紀行 25

 このシリーズでは、九州大学新キャンパス用地のある糸島半島およびその周辺の景勝地や施設を紹介しています。

「二丈温泉・きららの湯」

 本年3月、二丈町深江に温泉施設がオープンしました。その名も「きららの湯」。二丈町は自然に恵まれた町として広く知られていますが、その豊かな緑のなかで施設がきらきらと煌めく様子をイメージして命名されたそうです。気になる泉質はラドン泉─── 無色・透明でくせがなく、療養泉基準の7倍もの含有量を誇り、痛風・高血圧症・動脈硬化症他に効能があるとか。お風呂もラドン浴室・露天風呂・家族風呂・サウナなどバラエティーに富み、さらに展望室・温泉療養アドバイスセンター・食事処等があり、温泉以外にもいろいろと楽しめます。また、併設の「健康流水浴プール」(右上写真)は、流れる温水を健康増進に役立てようとする画期的なもので、お年寄りでも気軽に利用できます。

 「きららの湯」は国道202号線沿いにあり、最寄りのJR筑前深江駅からも歩いて約6分。自動車はもちろん、電車でのアクセスも良好です。温泉の少ない糸島地域では貴重な存在であるだけでなく、今後、二丈町の観光拠点として町内外から多くの期待が寄せられています。糸島観光の折りにでも、是非一度訪れてみませんか?

写真・文:新キャンパス計画推進室(現:農学研究院) 森牧人

編集後記

 はからずも広報委員会に属して、広報誌の編集に参画することになった。変動期に突入した大学が自己をどう語るべきか、容易な答があるわけでもない。手探りをしながら進む以外にあるまい。読者諸賢のご批判に俟つところは大きい。馴れないことで戸惑いもあるが、他の委員諸氏の驥尾(きび)に附して、いささかでもお役に立てればと願っている。

(編集主幹 石田正治)

 風香る木々の芽が鮮やかな緑に染まるキャンパスには、新たな活気が感じられます。自ら変革することを是とする環境の中にあって、明日に向かっての土台を築き、確かな柱を打ち立てていくパワーを伝える情報誌として、本誌の果すべき役割の大きさを感じます。編集委員のメンバーとして新たに加わり、微力ながら少しでもお役に立てるよう努めます。

(編集委員 前田稔)

 世の中がまだ昭和のころ、私は大学院生で箱崎に下宿し、自転車で毎日研究室に通っていました。夏のある日、ふと思い立って校門を素通りし、そのまま志賀島までサイクリングしたことがありました。勝馬海岸で昼寝し、午後、真っ黒に日焼けして研究室の仲間を驚かせたものです。今でも時々よみがえる、のんびりとした少し昔の思い出です。

(編集委員 静永健)

 つい最近、小学生を対象にした学力テストの成績が報告され、学力低下が指摘されている。文字離れ現象も指摘されて久しいが、ビジュアルな情報はそれと反比例するかのごとく満ち溢れている。運転中に聞いたラジオで、小学生への記述式の設問に関しては、無回答のケースが多いことを報道されていた。大学生はどうなんだろうか?そのことが、妙に気にかかる今日この頃である。

(編集委員 熊谷秋三)

 今回の「九大広報」では、産学官連携の新しい展開が特集されている。民間の基礎研究所で十年、九州大学に戻って十年の歳月が流れた。この間に、世の中の情勢は大きく変わり、九州大学も来年からは独立法人という新たな道を歩み始める。産学官連携に私たち教官ができる貢献の一つは、アカデミアでも企業でも通用する広い視野と実行力を兼ね備え持つ博士後期課程の卒業者を送り出すこと、あるいはそれに向けて教育システムを改革することではないだろうか。

(編集委員 伊東信)

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