「癒し」と感動のプレゼント
病院ロビーで西村由紀江さんのコンサート

 3月26日(金)、九州大学病院外来ロビーで、ピアニストの西村由紀江さんによる コンサートが行われました。昨年の日本内科学会の市民公開講座で 西村さんの演奏を聴いた当時の名和田病院長の依頼により、 西村さんにとって初めての病院コンサートが実現しました。
 西村さんの、「型苦しくない和やかな雰囲気のコンサートにしたい」というご希望で、 ロビーの床に直接グランドピアノを置き、患者さんとそのご家族、病院スタッフ 総勢約300人が周りを取り囲むという、とても身近で親しみやすい雰囲気の中で コンサートは行われました。
 自然をモチーフにしたオリジナル曲を中心にした選曲、「お母さん」をテーマにしたメドレー、九州の民話の朗読と、 西村さんのエッセンスと心遣いが見事に調和した内容で、参加者全員が楽しめるあたたかな演奏会となりました。
● コンサートを終えた西村由紀江さんのコメント
 360度、すぐ近くにお客さんに囲まれて、お客さんのやわらかい笑顔、優しい表情が見え て、素敵だなとこちらが感動していました。とても集中して聴いてくださっているのが伝 わってきまして、わたしもがんばって演奏して、この方々に届けようと思いました。
 今日は、あまり「襟を正して名曲を聴く」という感じではなく、音楽に親しん で、和んでもらえたらという思いでしたので、懐かしい気持ちになったり 親しみが持てたりするようなプログラムを考えました。曲目に「お母さ んメドレー」を選んだのは、年代や性別を超えて、みんなで共通の 思いを持てる曲を選びたいと思い「お母さん」というテーマを思 いたったからです。(注:病院スタッフが何人かの妊婦さんに お話を伺ったところ、「コンサート中、おなかの赤ちゃんがよく 動いた。特に『お母さんメドレー』で蹴るほどに動いた」、「ス トレートに音楽は人の気持ちに入ってくるんだなと思いま した」とおっしゃっていたそうです。)
 このような活動ができるというのは、アーティストとして 大変幸せなことですし、意味あることだと思います。今回、 院長先生と病院のスタッフの方々にこのような機会をつ くっていただいたことや、こうして患者さんにあたたかく迎 えていただいたことに、とても感謝しています。途中から、 曲にあわせて自然に手拍子が始まったのですが、音楽を 聴いた素直な気持ちが手拍子になったように思えまして、 とても嬉しかったです。
今回、ここでコンサートが出来て本当に良かったです。

Q、「お母さんメドレー」は好評だったようですね。
 コンサートが終わってから、「お母さんメドレー」の中の懐かしい曲によって、患者さんがご自分の昔のこ とを思い出したり、それぞれの思いに重ねて聴いてくださった方が多かったと、病院スタッフの方より 伺いまして、とても嬉しく思いました。

Q、初めての病院コンサートを終えたところで、これからの抱負は?
 私自身、辛いことがあったときには、ピアノを弾くと気持ちが落ち着いていくのを感じ ます。それと同じように、病気と闘っている方々が、私の音楽によって少しでも安らかな気持ち になっていただけたらとても嬉しいと思います。
 病院コンサートもこれから積極的にやっていきた いと思いますが、あくまでも長く、ライフワークとして 続けていくことが出来ればと考えています。

文責:第三内科・牟田 耕一郎
コンサート担当部署:患者サービス専門部会・高杉 紳一郎

前のページ ページTOPへ 次のページ
インデックスへ