ニュース/大学の動き

 平成12年度九州大学個別学力検査が,行われました。

 前期日程は2月24(金),25(土)の二日にわたり外国語,国語,理科,数学の試験が行われました。1,822名の募集人員に対し,無資格者などを除く志願者数は5,461名。全学部に課されている初日の英語は,このうち5,319名が受験しました。10時の試験開始でしたが,9時過ぎには,各試験室前はノートや参考書に目を通す受験生であふれていました。

 後期日程も合わせた今回の総志願者数8,837名は,この10年間で最も多い数でした。


 3月1日(水),九州大学出身で外部評価委員でもある倉地幸徳(くらち こうとく)ミシガン大学医学校(Medical School,University of Michigan)教授が,「米国大学の教育・研究システムについて−ミシガン大学をモデルにして−」という題で講演を行いました。講演は本学の自己点検評価活動の一環として催されたもので,会場の九大国際ホールは約150名の教職員で埋まり,九大の将来についての学内の関心の高さが伺われました。

 講演で倉地教授は,州からの予算が全予算の約10%にすぎないミシガン大学が如何にして全米でもトップクラスの評価を得ているかについて,渡米30年の自身の経験を交えつつ,そのシステムを具体的に説明しました。即ち「従来の象牙の塔的な考えでなく,社会のニーズ重視の考えのもとで大学は運営されている」「図書館の充実は大学にとっては重要な問題である」「米国では,教える側も必死で努力しないと学生からバカにされる」「日本もこれからはその知的財産によって新産業をおこしていかなければ他のアジア諸国に追いつかれる」など。これに対し「大学の意志はどのようにして決定されるのか」「教官の研究と教育の比重ははどのようにして決められるのか」「基礎研究分野への予算配分は的確に行われているのか」など多くの質問が出されました。


大学サミット・イン・九州 − 概要決まる

 九州大学の主催で各国の大学学長が福岡に集い,各国の大学にとって共通の課題である大学運営や研究教育のあり方について議論し,知的存在感ある大学の確立に向けた提言を行う大学サミット・イン・九州(2000 International Symposium on Universities'Present andFuture)の概要が,次のとおり決まりました。御期待ください。

開催期間 平成12年5月13日(土)〜14日(日)

開催場所 シーホークホテル&リゾート(福岡市中央区地行浜2-2-3)

会 議

(1日目)
  1. 「研究と教育について」
  2.  学生の志向の多様化にどう対応すべきか,教官の教育の評価法,入学試験の多様 性とその必要性について,大学入学前の学生の教育に対する提言など。

  3. 「大学の経営と運営について」
  4.  財政基盤を何処に求めるべきか,基礎と応用のバランスの取れた優れた研究の展 開の方策,優秀な人材の確保の方策,どのような視点に立って社会的人材の需要に こたえるべきか,社会に対する大学のあるべき姿など。

  5. 討議のまとめ及び共同コミュニケ発表
(2日目)

高校生との対話集会

  • テーマ1「躍動 −地域に生き世界を変える大学−」
  • テーマ2「挑戦 −果てしない夢と無限大の可能性を信じて−」

問合せ先 九州大学総務部国際交流課(092-642-2136)

参加者・大学

中国
精華大学
Prof.Dr. Guan Zhicheng(副学長)
Dr. Jiang Yunzhong(国際協力・交流部副部長)

韓国
釜山大学校
Prof.Dr. Park Jae Yoon(学長)
Prof.Dr. Lee Dae Sik(教授)
ソウル大学校
Prof.Dr. Woo Jong Chun(大学院長)

タイ
タマサート大学
Prof.Dr. Naris Chaiyasoot(学長)
Mrs. Wanida Phankaeo(事務局次長)

イギリス
グラスゴー大学
Prof.Sir. Graeme Davies(学長)

フランス
ロベール・シューマン大学
Prof.Dr. Daniele Alexandre(副学長)

ドイツ
ミュンヘン大学
Prof.Dr. Andreas Heldrich(学長)
Prof.Dr. Klaus Peter(医学部長)

イタリア
ローマ大学
Prof.Dr. Giuseppe D'Ascenzo(学長)

アメリカ
ミシガン大学
Prof.Dr. Michael D.Kennedy(副学長)


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