ニュース/大学の動き

 大学は,もっと社会と連携し,社会に貢献することが求められています。 なかでも,大学の研究成果をどんどん使っていただき,社会の活性化,特に地域経済に貢献することが重要です。 このような目的のため,全国の大学で,TLO(Technology Licensing Organization)と呼ばれる技術移転機関ができてきました。具体的には,大学の研究成果の発掘や特許取得,企業への情報提供及び研究成果の実施許諾,実施料の徴収及び大学への収益還元など,大学の技術や研究成果の民間への移転事業に関する諸業務を実施する機関で,株式会社,有限会社などの形態があります。

 九州大学は,このような事業を目的とする「株式会社 産学連携機構九州」が1月17日付けで設立されたと発表し ました。「株式会社 産学連携機構九州」は,九州大学の教官の出資による1,000万円を資本金とし,TLOの活動によって得られる企業などの会員からの会費や技術指導料,特許実施料などを主な収入に見込んでいます。社長には西川兼康元九州大学工学部長,副社長には岸益實元西日本銀行常務取締役が就任しました。

 現在,文部省,通商産業省にTLO 事業者としての承認を申請しています。 承認されれば,全国で10番目,九州では初めてとなり,今後九州大学の産学連携の核となることが期待されます。 また,九州地区の大学との連携,あるいは既存のTLOとの連携を通じて,大学の研究成果が効率良く社会で利用さ れるように計画しています。「株式会社産学連携機構九州」に関するお問い合せは,九州大学技術移転推進室(電話:092- 642- 4362 )にお願いします。

(文責:工学研究科助教授 坂本哲雄)

 1月19日(水),平成11年度第5回移動知事室として,福岡県の麻生渡(あそう わたる)知事が九州大学を訪れました。

 電子を扱うエレクトロニクスに対し,光子を扱うフォトニクスは光を情報やエネルギーの担い手とする技術に応用され,更なる発展が期待される最先端の分野です。福岡県ではフォトニクス産業創出のためのプロジェクトが科学技術庁の「地域結集型共同研究事業」に採択されており,九大を含む地域産官学一体となった共同研究が推進されています。

 今回ベンチャー・ビジネス・ラボラトリーで行われた移動知事室では「新光・電子デバイス技術基盤の確立」のテーマで,梶山千里工学研究科教授,森永健次総合理工学研究科教授それぞれによる研究成果の発表や,光シャッターなど成果品のデモンストレーションが行われました。


 1月21日(金),医学部附属病院は安田リスクエンジニアリング の村田勝氏を講師に招いて,「医療事故防止研修会」を開催しました。

 これは,最近いろいろな医療事故が問題になっていることから,多くの高度医療や先端医療が行われている附属 病院でも,医療従事者の認識を高め医療事故や維持紛争を未然に防止することを目的に開催されたもので,医師, 看護婦,医療技術者及び事務職員約300名が出席し,2時間余にわたり熱心に聴講しました。


 2月8日(火),宗像高校1年生の野田勇太(のだ ゆうた)さんが九大を訪れ,杉岡総長にインタビューしました。

 野田さんは,高校の進路指導で課された「社会人へのインタビュー」の対象にぜひ志望校である九州大学の総長 をと申し込んだところ,杉岡総長が快諾。「高校時代の文理の選択」「今の仕事について」「現在の教育について」「若者へのアドバイス」など準備した質問について,約1時間にわたり直接杉岡総長から話しを聞きました。


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