協定校紹介

慶北大学校工科大学の概要

総合理工学研究院教授 山添 昇

2001 年3 月に、大学院総合理工学府・研究院、機能物 質科学研究所、大学院工学府・研究院、大学院システム情 報科学府・研究院及び工学部と慶北大学校工科大学との 間に学術交流協定が締結されました。
慶北大学校(Kyungpook National University )は韓 国の南東、大邸 (Daegu)市に位置する総合大学です。大 邸市は、紀元前100 年頃にはDalguhwa 又はDalgubol (“大 きな盆地”の意味)と呼ばれ、統治上の重要な拠点として 知られていました。1780 年に現在の名前(大邸とは“大 きな街”の意味)に変わり、大邸市は慶尚道の中心として 栄え、現在では繊維産業や電子機器工業などが盛んなと ころです。大邸市は1981 年には韓国政府の直接行政区 に指定され、ソウル、プサンに次ぐ大きな市(250 万人)で す。
慶北大学校は1946 年9 月に大邸市の教育大学、医科大 学、農業大学が統合して設立されたのが前身で、当時は National College と呼ばれていました。1951 年10 月に 教養学大学、法律・政治学大学が加わり、総合大学(University ) となりました。その後、たくさんの大学が設立され、現在 では人文、社会科学、自然科学、経済、法律、工科、農学、教育、 芸術、歯学、医学、獣医、人間環境学、学際分野の14 大学、9 つの大学院、55 の研究施設、3 つの付属学校、2 つの訓練 施設があります。なお、大学・大学院には93 学科があり、 すべての学科で学位の取得ができます。大学校は Mission として真理(Truth )、誇り(Pride )、奉仕(Service ) を掲げ、約32,000 人(学部生26,300 人、大学院生5,700 人)の学生が学び、約1,100 人の教官・技官が教育・研究 に力を注いでいます。慶北大学校のキャンパスは3 つから なり、慶北大学校を中心とするテクノパークも計画され ています。
今回、この慶北大学校の工科大学と本学大学院総合理 工学府・研究院、機能物質科学研究所、大学院工学府・研究 院、大学院システム情報科学府・研究院及び工学部との間 で学術交流協定が結ばれました。工科大学は1970 年に 設立され、現在では慶北大学校の中で一番大きな大学です。 工科大学には学部生5,000 人、大学院生1,000 人が在籍 し、学部12 学科(電子電気、機械、コンピューター、金属、 工業化学、建築、土木、化学工学、高分子、無機材料、染色、 環境工学)と大学院14 学科(電子電気学科が電子工学専 攻と電気工学専攻に分かれ、さらにセンサ工学専攻が加 わる)があり、さらにこれらと密接に連携している電子工 学、産業技術、センサ工学、材料技術に関する4 研究施設が あります。
この工科大学は教育面ばかりでなく研究活動にも非常 に力を注いでいます。特にセンサ工学研究センターは Korea National Science Foundation により設立され た、最も成功した研究施設として評価されています。また 1994 年には、この工科大学は戦略的国立工科大学に選ば れ、5 年間で730 億ウォンの教育研究資金を提供されてい ます。さらに1999 年には、高度教育構築プログラムとし て韓国教育省がスタートしたBrain- Korea 21 プロジェ クトに、この工科大学のたくさんの教育及び研究事業が 選ばれています。
慶北大学校工科大学電子電気工学科と本学大学院総合 理工学研究院機能材料物性学分野との間では、センサ工 学に関する研究分野において、1980 年代半ば以来永い間 交流を深めて来ました。また、同工科大学機械工学科と本 研究院エネルギー流体分野との間でも、学生を交えた学 術交流が行われてきました。そこで、このような学術交流 が両研究機関の将来の発展に大きな意義を有することを 相互に認識し、今回の協定締結に至りました。これを機に、 学術交流、研究者及び学生の交流、共同研究プロジェクト、 共同会議などが一層活発に行われ、協定の実があがるこ とを強く期待しています。
(やまぞえ のぼる 機能材料設計学)


(注)大韓民国では、「○○大学校」は総合大学を意味し、「○○大学」 は単科大学又は学部を意味する。

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