シリーズ糸島紀行16

二丈赤米

国土地理院発行地勢図
 このシリーズでは、九州 大学新キャンパス 用地の福岡市西区元岡・桑原地区がある糸島半島周辺の景勝地や施設を紹介しています。

 糸島半島の南西部に位置する二丈町は、全国でも数少ない「赤米」の産地です。赤米は弥生時代に大陸から伝来したといわれ、以来、食用はもちろんのこと、祭祀の際のお供え物としても永く用いられてきました。栽培面積が少なくなった現在、その存在は大変貴重なものとなっています。

 「二丈赤米」は、従来からある赤米をもとに、町内の篤農家により選抜育種され誕生しました。栄養価が高く、また、農薬や化学肥料をほとんど必要としないため、「地球にやさしいお米」といえます。写真は同町の一角に栽培されている赤米の刈り取り時期の風景です。稲穂の色を見れば、普段目にする稲との違いは一目瞭然であり、その赤さは夕日に映えていっそう増します。赤い稲穂が風を受けて揺れる様子は、秋の訪れを告げる風物詩でもあります。

(新キャンパス計画推進室 写真:田中広幸 文:森 牧人)

財団設立に向けた寄附の申し込み状況

(平成13年9月11日現在)

 平成11年4月から開始した、「財団法人九州大学後援会(仮称)」設立に向けた学内募金及び平成12年7月にお願いしました同窓生への募金の寄附状況は次のとおりです。

学内外の別寄附者数(人)寄附金額(単位:千円)
卒業生9,257157,464
学内教職員(申込額を含む)2,61283,510
合計11,869241,974

 学内募金のお申込みは、各部局の庶務担当掛で随時お受けします。同窓生の皆様からの募金は、送付いたしました郵便振込用紙にてよろしくお願いします。なお、お問い合せは後援会準備室(電話092-642-4493)までお願いします。


編集後記

 暑い暑い夏が終わり、今年も筥崎宮放生会の季節となりました。「九大広報」第20号をお届けします。

 好評の新シリーズ「九大人」、本号では杉岡洋一総長、留学生会ニマ・ギャルケン・ラマ前会長、それに人事課の川添昭典事務官にご登場いただきました。川添事務官は南極越冬隊員に任命されたとの新聞報道で、もっと詳しい経緯を知りたいとの要望に応じてくださったものです。「オーロラを見たい」という動機は、少年時代の夢とロマンがよみがえり、当方も一刻すがすがしい気分になりました。子供の頃タロ・ジロの時代には南極探検隊とも呼んでいましたが、第43次にもなり、すっかり定着したようです。せひお元気でお帰りになって、また南極のお話をお聞かせください。世界の、いや宇宙まで、いたるところで、本学関係者がご活躍されておられ心強い限りです。これからも、どしどし本誌で取り上げてご紹介したいと思います。

 それにしても世界貿易センタービルにジェット旅客機が衝突するテレビの画面は、現実のものとは信じたくない、どうかコンピュータグラフィックの世界であってほしいと祈らずにはいられない悪夢のような映像でした。犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。本学法学部ご卒業の西日本銀行中村氏もいまだ消息不明とのことです。21世紀に入っても、平穏な時代にはまだまだ遠いのでしょうか。

 新しい世紀最初の総長として梶山千里現工学研究院長が選出されました。詳細は次号でご報告いたします。

 「九大広報」の愛称を募集中です。よいご提案がありましたら、編集委員会までお寄せくださいさい。

(広報委員会委員長・副学長 柴田洋三郎)

 私の専門は英文学だが、小学生の頃は、自分の将来は科学者だと固く信じていた。理科なぜどうして1年生、というような本が一番の愛読書で、虹はなぜできるのか、空はなぜ青いのかなどの説明に、どんな子供向けの物語よりも感動していた。その後、子供向けでない文学に感動して今のような分野を専門にするに至ったが、今でも「九大広報」で理系の先生方のご研究の紹介記事を拝読すると、科学者にあこがれていた頃の血が騒ぐのを感じる。

(編集委員 鵜飼 信光)

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