News in Brief

遠山文部科学大臣九州大学新キャンパスを視察

有川副学長(中央)の説明を受ける遠山大臣(右)

 九月二十七日(金)、遠山敦子文部科学大臣が、九州大学新キャンパス用地並びに知的クラスター関連施設(いずれも福岡市)を視察しました。遠山大臣は、翌二十八日(土)に九州大学で開催された「第一回大学発 タウンミーティング」への出席に合わせて来福したものです。

 新キャンパス用地では、同行した梶山千里総長、有川節夫副学長、早田憲治事務局長などから、新キャンパスの将来像や自然や歴史と共生した新しいキャンパスづくりへの取り組みについて説明を受けた後、既に造成が完了し、二〇〇三年一月に工学研究院などの建物建設が始まるT工区や、生物多様性ゾーンを視察しました。遠山大臣は、広大なキャンパスを前に「壮大なプロジェクトですね。」と感想を述べました。

 さらに遠山大臣は、福岡県内の知的クラスター関連施設の一つである「システムLSIカレッジ福岡校」を訪問しました。運営を行っている財団法人福岡県産業・技術振興財団の関係者から、福岡県、企業などと九州大学が密接な連携のもとに行っている「シリコンシーベルト構想」「システムLSI設計者養成」などのプロジェクトの内容について説明を受け、人材育成の重要性について意見交換を行いました。

第一回「大学発タウンミーテング」開催

会場からの質問に答える(左から)梶山総長、遠山大臣、竹中大臣

 九月二十八日(土)、九州大学創立五十周年記念講堂(箱崎キャンパス:福岡市東区)において、内閣府主催による第一回「大学発タウンミーテング」が「地域と連携した明日の大学の在り方」をテーマに開催されました。

 これは、大学と地域・産業との連携の可能性を議論することを通じて、開かれた大学の在り方、大学を核とした地域の経済社会のビジョン等をパイロット・モデル的に提示するという主旨で開催された、全国で初めての「大学発」タウンミーティングです。

 当日は、遠山敦子文部科学大臣、竹中平蔵経済財政政策担当大臣の出席のもと、まず梶山千里九州大学総長が、九州大学が人材育成と研究の充実を通していかに地域貢献に取り組んでいるかについて具体例を挙げてプレゼンテーションを行いました。

 次いで、小宮山宏東京大学教授の進行により麻生渡福岡県知事、中尾清一郎九州・山口経済連合会理事、水口敬司福岡経済同友会副代表幹事を加えてのパネルディスカッションが行われ、最後に遠山、竹中両大臣と梶山総長が一般参加者からの質問に答える質疑応答の時間が持たれました。

 会場は、五百名の募集枠を超える聴衆で溢れ、最後まで熱心にパネルディスカッションや質疑応答に聞き入っていました。

東京オフィスの入る
丸の内八重洲ビル
梶山総長は、「上京の折には顔を出します」

「東京オフィス」オープン

 十月一日(火)、首都圏における九州大学の拠点となる「九州大学東京オフィス」が、千代田区丸の内にオープンしました。東京オフィスのある丸の内八重洲ビルはJR東京駅に近く、また官公庁やビジネス街からのアクセスに優れており、関係省庁や中央経済界からの情報収集や情報発信、共同研究などについての企業との交渉、その他様々な活動拠点としての活用が期待されます。

九州大学東京オフィス:

東京都千代田区丸の内2丁目6番2号 丸の内八重洲ビル313号

問い合わせ:九州大学総務部総務課総務掛

電話:092-642-2107


アメフト部が優勝報告

 二〇〇二年度九州学生アメリカンフットボール秋季リーグ一部を全勝で制したアメリカンフットボール部(通称パルーカス―運動音痴の意)が、十一月六日(水)、梶山総長に優勝報告を行いました。

 優勝をかけた最終戦は、昨年逆転負けで四連覇を阻止された宿敵久留米大学との全勝対決となりましたが、見事な逆転を決めて勝利しました。この日、野澤副学長や学務課職員とともに総長室を訪れた、森康司ヘッドコーチ(人間環境学府博士三年)、主将の堀之内大輔君(工学部四年)、総務の志賀直貴君(経済学部四年)の三人は、緊張しながら二年ぶり十回目の優勝を報告。梶山総長は「けがに気をつけてがんばって、九州大学の名を高めてください。」と満面の笑みで激励しました。

 この後パルーカスは、十一月十七日(日)、平和台陸上競技場で行われた「平和台ボウル(南日本学生王座決定戦)」で愛媛大学に圧勝。十二月八日(日)に博多の森陸上競技場で行われた「ウエスタンボール(西日本学生王座決定戦)」では、関西学生リーグ代表の甲南大学に惜敗しました。

 ガンバレ、Palookas!

キャンパスのオアシス 新「二十一世紀交流プラザ」オープン

 学生間、あるいは学生と教職員などとの交流の場である二十一世紀交流プラザは、現在、箱崎理系地区(創立五十周年記念講堂正面)、箱崎文系地区(文系学生食堂奥)、そして六本松地区(正門入って左、三号館奥)にあります。この度四つ目となる「箱崎理系地区二十一世紀交流プラザU」が理学部本館前に完成し、その開所式が十月二十八日(月)催されました。

 テープカットの後、挨拶に立った梶山総長は「九大広報に、二十一世紀交流プラザをキャンパスのオアシスと書いてあったがいい表現です。くつろぎの場であるとともに、交流によって情報の泉がわき出る場となることを期待します。」と述べました。続いて挨拶した小田垣理学研究院長、坂井農学研究院長からも、留学生や学生の交流の場として活用されることや、講義やゼミとして利用することへの期待が述べられました。

 この「箱崎理系地区二十一世紀交流プラザU」には、交流ラウンジや二十一世紀プログラム学生控室、十六人〜二十人収容のセミナー室と七十二人収容の講義室などがあり、多様な利用が可能です。使用については、学務部学務課(六四二ー二二六九)へお問い合わせください。

共通セミナー室

「異文化を認め合い、交流深めよう」韓国総領事が講演

 十二月十六日(月)、趙誠勇(チョ・ソンヨン)駐福岡大韓民国総領事の講演会が行われました。演題は、「韓国そして日本―韓・九州間の望ましい交流―」。この講演会は、九州大学アジア理解プロジェクトの一環として企画され、「韓国大衆文化展」を開催している福岡アジア美術館との共催事業として、同美術館で開催されました。趙総領事の講演は全て日本語で行われました。まず、十九世紀中旬に定められた大極旗の説明に始まり、戦前の植民地時代から戦後の独立、朴大統領から金大中大統領に至る政治、北朝鮮との関係、そしてそれらを背景とする日本・九州との関係に及びました。

 「サッカー・ワールドカップの準決勝観戦のために総領事館を開放したときには、つめかけた千五百人のうち四百人が日本人。私は日本人が韓国のチームを応援してくれることがとても嬉しかったのです。今回の大会をきっかけに、お互いの中に親近感が生まれたのではないでしょうか。」「異文化の中に同質性を発見すると嬉しいものです。私たちも、異なる点を認めながら交流していきましょう。」趙総領事はそう講演を結び、会場を埋めた百人余りの熱い拍手を浴びました。

Planning and Coordination

オフィス入口でテープカットする(左から)
柳原室長、梶山総長、早田事務局長

 「国際交流推進室( Office for the Planning and Coordination of International Affairs)」は、本年4月1日に設置されましたが、専用のオフィスはなく、8人のスタッフはこれまで国際交流課、留学生課そしてアジア総合研究センターに分かれて活動していました。この度、韓国研究センターのロビーに繋がる形でオフィスが完成し、11月15日(金)、その入り口となる韓国研究センターのロビーで開所式が催されました。

 梶山総長は「Planning and Coordinationに加えて、これからは実行していくことが重要。大学内の組織と連携し、理解を得ることも必要になるでしょう。柳原室長を中心に、国際交流のプロとしての活躍を期待します。」と挨拶しました。

 続いて挨拶した柳原国際交流推進室長(総長特別補佐・法学研究院教授)は「国立大学の法人化で、国際交流活動の活発化は一つの核となるのは間違いありません。国際交流推進機構の中で、留学生センター、韓国研究センターそしてアジア総合研究センター(KUARO)の連携推進を目的とする国際交流推進室のこれからの仕事に期待すると同時に、学内のご協力もお願いしたい。」と述べました。参加者は開所式の後、オフィスと増築された韓国研究センターを見学しました。

杉岡前総長の肖像画贈呈

 十二月十三日(金)、杉岡前総長退官記念事業記念品贈呈式が、事務局第一会議室で行われました。

 まず、杉岡前総長の肖像写真画が、退官記念事業の発起人代表である梶山総長から、杉岡前総長並びにその出身部局長である桑野医学研究院長へ贈られました。続いて、退官記念事業実行委員会委員長である桑野医学研究院長から、杉岡前総長の肖像画が九州大学に寄贈され、梶山総長、杉岡前総長、桑野委員長、そして肖像画を制作した大津英敏画伯によって、肖像画の除幕が行われました。肖像画は歴代総長、学長の肖像画とともに、事務局第一会議室に架けられています。

 発起人代表として梶山総長は、「これからこの第一会議室で会議する度に、杉岡前総長に叱咤激励されているような気持ちになるでしょう。教職員一丸となって強く、飛躍する九州大学を作っていきますので、今後もご支援を。」と挨拶しました。続いて杉岡前総長は、「矢田、柴田両副学長をはじめとする教職員の皆様に支えていただいて六年の任期を全うできましたことを、心から感謝しています。本日はまた、このような肖像画をここに架けていただくことができ、多くの方々のご友情に御礼申し上げます。新キャンパスも年明けには施設建設が始まるとのこと。九州大学のますますの発展と皆様のご健勝を祈念します。」と挨拶しました。

除幕する(左から)大津画伯、杉岡前総長、梶山総長、桑野研究院長

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