平成15年度九州大学公開講座のご案内

学際領域講座「紛争と社会」

講座の概要
 価値観が多様化し、既存の社会関係の構造が急速に変化しつつある現在、 私たちは常に「紛争」に直面する可能性にさらされています。
 それは、感情的な人間関係をめぐる争いから、経済的・法的な争い、 さらには国際的な緊張に至るまで、様々な次元で見ることができます。
 本講座では、この「紛争」という社会現象について、様々な角度から 学際的な光を当てることで、そのメカニズム、対処の方策を考え、 価値や利害が錯綜する中での共生の可能性を模索します。

講 師/和田仁孝、植田信廣、川嶋四郎、石川捷治、 豊永郁子、レビン小林久子、山口裕幸、前田正一

日 時/平成15年8月24日〜10月12日の毎週日曜日   14:00〜16:30(合計8回・20時間)

会 場/九州大学創立五十周年記念講堂 4階大会議室

対象・人数/市民一般・100名

受講料/8,200円

先端領域講座「未来を拓くナノテクノロジー」

講座の概要
 ナノテクノロジーは、日常生活の中ですでに深く浸透しています。 日進月歩の発展を遂げるナノテクノロジーは、さらに未来にわたっ て私たちの生活を劇的に変化させることでしょう。
 しかし、ナノテクノロジーは必ずしも万能ではありません。どこ まで何がわかっていて、どこまで実現可能かということを理解する ことは、来たるべき近未来の生活を予測するためにも必要です。
 この講座では、カーボン、電池、セラミックス、ガラスそして半導 体等の、現在注目を浴びているナノテクノロジー用材料の現状と未 来について、基礎から最先端領域までの広い話題を提供します。

講 師/持田 勲、岡田重人、柿本浩一、東藤 貢、 中島 寛、寺岡靖剛、大瀧倫卓、武部博倫

日 時/平成15年10月18日〜12月13日の毎週土曜日 (11月22日を除く)14:00〜16:30(合計8回・20時間)

会 場/九州大学創立五十周年記念講堂 4階大会議室

対象・人数/市民一般・100名

受講料/8,200円

申込方法
往復はがきの往信用に、希望する講座の名称・住所・氏名・性別・年齢・職
業・電話番号を記入し、返信用の宛先欄に住所・氏名・郵便番号を明記の上、
学際領域講座については平成15年8月8日(金)までに
先端領域講座については平成15年10月3日(金)までに
下記まで申し込んでください。
〒812−8581福岡市東区箱崎六丁目10番1号
九州大学総務部研究協力課 公開講座担当宛
TEL:092-642-2128 FAX:092-642-4317
E-Mail:syakairen@jimu.kyushu-u.ac.jp

平成15年度九州大学公開講座一覧(予定)
担当部局講座内容期間講習料募集人員問い合わせ先
薬学研究院どこへ向かう薬学研究
−分子標的と健康障害並びに先端医療−
5/18〜9/217,200200薬学部事務部庶務掛
092-642-6533
工学研究院地球環境とエネルギー(地球人として)6/14〜7/197,20060工学研究院附属環境システム科学研究センター
092-642-3789
人文科学研究院言語と文芸
−日本古典の世界−
7/12〜8/307,20050文学部事務部庶務掛
092-642-2351
農学部附属演習林(北海道)十勝の森と樹木7/5〜7/136,20015農学部附属演習林北海道演習林
01562-5-2608
医学部保健学科健康を保つために7/12〜8/96,200100医療技術短期大学部事務部庶務掛
092-642-6672
医学研究院医療苦情・事故対応のための実践講座7/19〜11/1516,20050医療システム学講座
092-642-6191
農学部附属農場体験!農業と食料・環境問題
−農業体験を教育とネットワークづくりに活かしませんか−
7/30〜8/18,20024農学部附属農場
092-612-2861
数理学研究院現代数学入門8/8〜8/116,20050数理学研究院理学部分室「公開講座」係
092-642-2773
農学部附属演習林(福岡)里山森林体験講座
−森林フィールド調査体験と総合学習への展開−
8/20〜8/227,20015福岡県教育センター
092-947-0079
工学研究院ミクロな物理現象とエネルギー8/22〜9/126,20030工学部等事務部総務課研究協力室
092-642-3246
生涯学習委員会紛争と社会8/24〜10/128,200100総務部研究協力課
092-642-2128
農学研究院農林水産業と都市との共生
−食と農の連携−
8/26〜9/167,20050農学部事務部庶務掛
092-642-2802
システム情報科学研究院進化を続けるIT(情報通信技術)9/5〜10/36,20035工学部等事務部総務課研究協力室
092-642-3246
工学研究院21世紀の海を拓く日本の造船技術
〈〜博多湾上夏期大学〜〉
8/305,20050工学部等事務部総務課研究協力室
092-642-3246
工学研究院九大メカニックゼミ
「生活の中の機械工学U」
9/12〜10/247,20035工学部等事務部総務課研究協力室
092-642-3246
工学研究院航空宇宙工学セミナー
−ライト兄弟による人類初動力飛行100周年記念−
9/12〜11/147,20030工学部等事務部総務課研究協力室
092-642-3246
医学研究院医療コーディネーター養成講座
−患者主体の医療・福祉の実践−
10/4〜10/257,20040医療システム学講座
092-642-6191
言語文化研究院言語と文化におけるジェンダー
−男女共同参画型社会に向けて−
10/4〜12/209,200100比較社会文化学府等事務部庶務掛
092-726-4513
生涯学習委員会未来を拓くナノテクノロジー10/18〜12/138,200100総務部研究協力課
092-642-2128
人文科学研究院人はなにを文字に託してきたか
−文書・写本にみる文明のすがた−
10/18〜11/16,20050文学部事務部庶務掛
092-642-2351
※九州大学ホームページ(http://www.kyushu-u.ac.jp)に公開講座情報を掲載中!


総合研究博物館 公開展示

 九州大学総合研究博物館では、公開展示「川と海の生命(いのち) 展─川と海のめぐみと私たち」を、平成15年8月16日(土)〜9月7日 (日)の予定で、福岡市立少年科学文化会館で開催いたします。

 今回の展示は、農学研究院の水産学の研究者グループが担当しました。 平成12年に九州大学に総合研究博物館が作られてから、「森・水・人」 (農学部附属演習林)、「石炭・金・地熱」(工学研究院地球資源シス テム工学部門)、「植物をもっと知ろう」(理学研究院ほか植物研究者 グループ)に続く第4回目の公開展示です。

 川や海にはさまざまな環境があり、私達の毎日の生活の場と密接に関係してい ます。また、そこでは多くの生命を育んでおり、私達に豊かな恵みをもたらして います。今回の展示では、川の生命、海の生命、川と海からのめぐみという3つ のコーナーを設けました。川と海のいろいろな環境と、そこで生活する生き物を パネルと水槽、模型、写真を使って紹介します。川の上流域のヤマメ、中流・下流 域のエツ、ウナギ仔魚の長い長い旅、福岡県の絶滅危惧魚たち、海の汚染─環境 ホルモン、干潟ってなに、魚類のさまざまな性、赤潮発生のなぞ、作り育てる漁業、 未来を開く〈マリンバイオ〉など、水産分野のさまざまな研究が分かりやすく展示 されます。ハモの仔魚(レプトケパルス)、福岡県の希少汽水・淡水魚、メダカによる環境センサー、トビハゼ、 海洋プランクトン(模型)、生体防御タンパク質モデルなどの実物や模型も展示します。

 本展示を通じて、多くの方々に、九州大学農学研究院で行 われている水産分野の研究を知っていただきたいと思いま す。川と海の環境の大切さ、そこで生活している生物の多く がわずかな環境の変化で絶滅する可能性があること、川と海 の豊かな恵みを得るため多くの努力が日々続けられているこ とを理解し、私達が環境とどのように共生していくかを考え る参考にしていただければ幸いです。

開催期間:平成15年8月16日(土)〜9月7日(日)、9月1、2日は休館日
開催時間:9:00〜17:00
会  場:福岡市立少年科学文化会館1階学習室(中央区舞鶴2丁目5-27)
関連行事:「川と海の生命(いのち)展」の期間中に、福岡 市立少年科学文化会館科学視聴覚室を利用して、川と海の 環境と生き物について解説する講演会を開催します。 詳細は九州大学総合研究博物館事務室(電話092-642-4252) にお問い合わせ下さい。

訂正とお詫び/「九大広報」第29号
 十六ページの「旧制福岡高校と旧九州大学第三分校」の中で、 ドイツ語の先生であった「石中象治」氏のお名前が、転記ミス により「石中家治」となっていました。執筆者の岩本桂様はじ め関係各位にご迷惑をおかけいたしましたこと、お詫びいたし ます。

 また同ページ、下段五行目「或る同窓会」を「或る同窓生」に改めます。

 十八ページのニュース「志を高く−卒業式」の中で、修士総 代として答辞を述べた高橋将晃さんの所属学府名が「生物資源 環境学府」となっていますが、正しくは「生物資源環境科学府」 です。お詫びして訂正いたします。

編集後記
 九大広報には、様々な情報が見事に整理され、情報交換誌と して大きな意義を持っています。委員になってから一年、編集 に携わることによりいろいろと勉強させて頂きました。私は校 正することくらいしかできませんが、残された任期を全うした いと思います。この広報誌が発刊されるたびに、企画広報室の 皆様のご努力に敬服しています。
(淵田吉男 編集委員)

 最近は内外の情勢変化が激しく個人的にもじっくりと考える 余裕を失って来ているが、長い歴史を考えると変革と安定若し くは停滞が交互に現れており、世間が騒ぐような「今だけが特 別の情勢」とは言えない。科学技術の発展に比して、人間の基 本的考えは何千年も余り進歩していないのが残念である。表層 に捉われず本能との相克を超えて、理性的なパラダイムの創生、 真の心の時代の確立が望まれる。

(篠原俊二郎 編集委員)

 田島寮の樽みこしには驚いた。九大生たちがこれを延々続け てきたこと、福岡の街と市民がそれを支えてきたこと。担ぎ手 に絶えずかけられた勢い水は、沿道のお店の方々がバケツに汲 んで待っていてくださったもの。見逃した方はぜひ来年。

(臼杵純一 企画広報室)

 九州大学の職員になってまだ四ヶ月。訳も分からぬ間に九州大 学広報のために撮った写真は数百枚にものぼる。様々な出来事が 九州大学の中で起きていることに改めて驚かされる思いである。 これから私の写真の腕は上がっていくのだろうかと不安な毎日を 送りつつ、ベストショットを求めて奔走する日々が続く。

(大坪豊和 企画広報室)

 「目的をなくすほどつらいことはない」今回の九大人・古賀 英也さんのこの言葉は、かなり心に響いてきました。四月から 九大広報に携わることになり、初めてインタビューに同行しま した。これから色々な方々と出会い、新しい発見を楽しみなが ら取り組んでいきたいと思います。

(上野裕子 企画広報室)


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