新協定に調印するフーバーミュンヘン大学長(前左)と梶山総長。後列中央は辻ミュンヘン大名誉評議員、右から二人目が柳原総長特別補佐。
新協定に調印するフーバーミュンヘン大学長(前左)と梶山総長。
後列中央は辻ミュンヘン大名誉評議員、右から二人目が柳原総長特別補佐。

ミュンヘン大学との新協定に調印

懇談する梶山総長と、カイデルミュンヘン工科大学副学長(右)、ボック教授(左)。
懇談する梶山総長と、カイデルミュンヘン工科大学副学長(右)、ボック教授(左)。
 ルートヴィヒ・マクシミリアン大学(ミュンヘン大学)と本学の交流協定は一九八四年一月に締結されました。このたび、二十周年を迎えたことを好機として、両校のいっそうの関係強化のため、新協定が二〇〇四年一月二十二日(木)ミュンヘンにおいて、梶山総長とフーバー学長により調印されました。また、お互いの大学にコンタクト・パーソンを置き、各種の具体的な交流プログラムを実施することも、あわせて合意されました。
 翌日、梶山総長は同じミュンヘン市内にあるミュンヘン工科大学を訪問しました。同大学は、日本・EUパイロットプロジェクトの相手校であり、学生の交換留学が実際に行われていることもあり、全学的な学術交流協定と学生交流に関する覚書の締結についてカイデル副学長と意見交換しました。
 ミュンヘン大学とミュンヘン工科大学の両大学が、本学にとって、ドイツのみならず、ヨーロッパ全域における拠点としての機能を果たしていくことも期待されます。

(総長特別補佐 柳原正治)

「産学官技術交流会」を開催

ドリマックス・テレビジョンの石川滋氏
 九州大学産学連携センターは、九州経済産業局および財団法人九州地域産業活性化センターとの共催で平成十五年十二月五日に大橋キャンパスで、「九州大学産学官技術交流会―社会人のためのオープンキャンパス―」を開催しました。
 同交流会は、企業、行政、産学連携組織等を対象に、九州大学大学院芸術工学研究院(統合前の九州芸術工科大学)等が所在する大橋キャンパスで行われている研究及びそれらがデザイン分野に及ぼす各種機能について理解を深めていただくことを目的に、オープンキャンパス形式で実施されました。
 午前中のオープンセミナー@では、芸術工学研究院の各部門から「芸術工学がデザインを変える」をテーマにそれぞれの研究事項、成果等に関して講演がありました。
 午後からのオープンセミナーAでは、外部から石川滋(ドリマックス・テレビジョン)、水口洋二(サントリーデザイン部)及び杉村哲雄(経済産業省製造産業局デザイン政策室室長補佐)の各氏を講師に迎え、「デザインが生活を変える」をテーマにデザインがこれからの生活に果たす役割等に関する講演が行われました。
 引き続き、環境適応研究実験施設など同キャンパスの諸施設や研究室の見学および交流会で、熱心な質疑応答並びに意見交換が行われ、出席した地元企業関係者等からも好評を得て、盛況のうちに終了しました。

小中高校に「学生サポーター」

 平成十六年一月二十八日(水)、九州大学と福岡市教育委員会とは、「学生サポーター」派遣及び受入に関する協定書の調印式を福岡市庁舎記者会見室において行いました。
 当日は、梶山千里総長が出席し、生田福岡市教育長と協定書に署名を交わしました。
 「学生サポーター制度」とは、大学生を補助指導員として、市立の幼稚園や小中高校、養護学校に派遣し、授業や部活動をボランティアで手伝ってもらう制度のことです。
 この制度は、九州大学教育学部では、既に平成十三年度から先行的に導入しており、今回の協定締結により、これまで以上に、九州大学の学生にボランティア活動が、地域社会との連携・交流が拡大することが期待されます。
 これを機会に、福岡市近郊の他の七大学一短期大学も参画することとなり、今後のマッチングにより福岡市の各学校からの要望にも応えていけるものと期待されています。

九大・糸島会
「拡大幹事会」の開催及び「まちづくりシンポジウムin糸島」を後援

 九州大学と前原市、志摩町及び二丈町の自治体との連携を図る「九大・糸島会」は平成十四年二月の設立から二周年を迎え二月二十二日(日)前原市のプラザ寿苑において総会にあたる拡大幹事会(総会)を開催し、九州大学の教職員、各自治体の職員五十四名が参加しました。
 総会では梶山総長が「大学移転に伴う地域へのお礼と今後の夢や構想について」挨拶を行った後、原田代表幹事(工学部等事務部長)から二年間の総括報告および今後の活動方針で「地域住民に九州大学を身近に感じてもらうための取り組みを積極的に進める」「九州大学と糸島一市二町の関係をより強固にするための取り組みを進める」ことが参加者の大きな拍手をもって賛同を得ました。拡大幹事会終了後は交流会が行われ、歓談しながら交流を深めました。
 また、当日は前原市の伊都文化会館において、映画監督の大林宣彦氏らを招いて「まちづくりシンポジウムin糸島」が開催され、九大・糸島会は後援という形で参加しました。大林監督の基調講演に引き続きパネルディスカッションが行われ、大学院人間環境学研究院の出口敦助教授がパネリストとして参加し、意見交換を行いました。

さよなら九州大学

 今年度に六十三才を迎えた教授四十五人が、三月三十一日で定年を迎えます。その最終講義が、一月下旬から三月中旬にかけて行われました。
 一月三十日(金)には、前副学長である矢田俊文経済学研究院長の最終講義が行われました。
 経済学部後期の「産業分析」の最終講義に、「大学生活四十年の軌跡」と題して行われたこの最終講義で矢田研究院長は、理系に入り文系に転じた大学生時代から改革と新キャンパス移転を担当した副学長時代までを、自身の人生の足跡と転機となった仕事とを重ね合わせて話しました。そして最後に、「いろいろやって来たが、リーダーに恵まれ、教職員や大学院生など多くの方々のお世話になって今日に至った。感謝して最終講義を終わりたい」と述べ、教室を埋めた約三百人の学生、学内外の関係者の拍手を浴びました。

九大ロボット またも快挙

 1月31日(土)、2月1日に東京・お台場の日本科学未来館において行われた第5回ROBO-ONE大会に工学研究院機械科学部門、知能機械システム部門が運営する創造工房に参加しているプロジェクトの一つ「九州大学ヒューマノイドプロジェクト」が出場し、優勝しました。大会はエントリー台数129台に対して参加台数は101台、参加資格審査(片足を地面からきちんと浮かせて10秒以内に5歩の歩行、横歩き、両膝をまげての屈伸が可能なこと)を通過して予選に出場したのは62台でした。予選は、ロボットによるパフォーマンスで得点を競うもので、思い通りの演技はできませんでしたが、5位で通過。格闘競技とパフォーマンスで勝敗を決める決勝トーナメントには32台が進出しました。判定に持ち込まれる場面もありましたが、歩行速度、柔軟な動きが高く評価され優勝することができました。

ROBO-ONEとは?
 2足歩行ロボットによる格闘競技大会で、2002年2月に第1回が行われました。ロボットをより多くの人たちに理解していただき、ロボット技術開発に貢献することを目的に開催されています。

ROBO-ONEについての詳細はこちら
大会公式webサイト
http://www.robo-one.com/
九州大学ヒューマノイドプロジェクトについて
http://sc.mech.kyushu-u.ac.jp/~humanoid/

ロースクール合格発表

 二月六日(金)、箱崎文系キャンパスで、九州大学法科大学院(大学院法務学府:ロースクール)の合格者が発表されました。
 この日発表された合格者は百十四名。内訳は、法律系学部出身者五十七名、法律系以外の学部出身者十三名、社会人四十四名(民間二十八、公務員七、医師・歯科医師五、その他四)。男性六十七名、女性四十七名。年齢構成は、二十代前半が四十一名、二十代後半三十五名、三十代前半二十三名、三十代後半八名、四十代七名でした。
 粉雪舞うこの日、午前十時に合格者の受験番号が掲示されると、三々五々集まってきた受験生が自分の受験番号を携帯で撮影するなど、静かな合格発表風景が見られました。

基調講演を行うソニー株式会社大木充氏
基調講演を行うソニー株式会社大木充氏
九州大学の将来構想と研究戦略を説明する
九州大学の将来構想と研究戦略を説明する梶山千里総長
教育研究拠点形成に向けて
21世紀COE発表会in福岡

 「新科学領域への展開」と「アジア指向」を将来構想の基本方向として、世界トップレベルの教育研究拠点(COE)形成に向けて「挑戦」を続ける九州大学。その「研究戦略」と「将来構想」をテーマにした発表会が、2月16日(月)に開催されました。会場となった福岡天神のイムズホールは、約350人の参加者で満員。このうち約200人が大学外からの参加者でした。
 まず梶山総長が、九州大学の将来構想と研究戦略を、包括連携や国際産学連携、知的財産本部など主に産学連携の取り組みに焦点を当てて説明した後、ソニー株式会社業務執行役員上席常務の大木充氏が「グローバル時代における大学への期待」と題する基調講演を行い、平成15年度採択された次の五つの21世紀COEプログラムの拠点リーダーがそれぞれのプログラムを紹介しました。最後に、「ロボカップ世界大会2003」中型ロボットリーグで優勝した「九州大学・福岡大学連合チーム“Fusion”」を指導したシステム情報科学研究院の長谷川勉教授が、「産学連携による自律型サッカーロボットの研究開発〜Robocup2003優勝にいたる歩み」と題して講演しました。

(平成15年度に採択された21世紀COEプログラム)
◎ゲノム疫学を基盤とした生活習慣病の予防と先端医療にむけて

    医学研究院教授 名和田 新
◎複雑現象解明における機能数理学の果たす役割
    数理学研究院教授 中尾 充宏
◎循環型住空間システムの構築
    人間環境学研究院教授 松藤 泰典
◎水素利用機械システムの統合技術〜安全で環境にやさしい水素社会実現への挑戦〜
    工学研究院教授 村上 敬宜
◎感覚特性に基づく人工環境デザイン〜技術の人間化を目指して〜
    芸術工学研究院教授 栃原 裕
なお、同様の発表会が、5月14日(金)に東京経団連会館で開催される予定です。

タイのマヒドン大学との間で新たな学生交流プログラムスタート

 九州大学では、アジアの主要な大学への交換留学の促進、また単位互換をスムーズに行う制度の確立をめざして、二〇〇四年度からアジア学生交流プログラム(ASEP)を開始することにしています。
 この度、タイのマヒドン大学との間でASEP実施の合意に至り、二月二日(月)にポーンチャイ学長が来学された折、梶山総長との間でASEP覚書の調印式が行われました。これにより、平成十六年九月から本プログラムに基づきマヒドン大学との交換留学が開始されます。
 また、ASEPの合意に至った大学はマヒドン大学が初めてですが、他の大学とも随時覚書を締結し、交換留学を実施することとしています。
 なお、ASEPの詳細については、下記URLをご参照ください。

http://www.isc.kyushu-u.ac.jp/intlweb/

Welcome to Kyushu University
ようこそ九州大学へ
 
忠南大学校視察団
 2月9日(月)、Un-joo Kim教授を団長とする忠南大学校視察団が九州大学を訪れ、野澤副学長と懇談しました。視察団は、情報交換及び意見交換を行うため本学を訪れたもので、学府・研究院制度、組織、大学運営等いろいろな項目について、活発な意見交換が行われました。また、懇談後、関係部局を訪問し、教官と意見交換を行いました。
真理大学長
 1月6日(火)、葉能哲真理大学長(台湾)が、梶山総長を表敬訪問しました。葉学長は、国際的な交流をさらに多面的に展開していくための意見交換を行うため本学を訪れたもので、活発な意見交換が行われました。また、葉学長は、本学で理学博士の学位を授与されており、当時の思い出等も話題になりました。

九州大学の新ロゴマーク決まる

 3月3日、九州大学広報委員会は、4月からの法人化を機に九州大学を象徴するマークを商標として登録し、九州大学グッズの展開など様々な機会に使用したいとして、商標登録するマーク(A)やシンボルカラーなどを決めました。

1.新ロゴマーク
 現在広く使われている松葉マーク(B)が、線の太さが均一でなかったり手書きで歪みがあることなどから登録が困難なため、そのイメージを継承し、映像化しても鮮明に見えることなどを考慮して、新しいマーク(A)が作成されました。これは、これまで使われてきた松葉マークの使用を制限するものではありません。
 この新しい松葉マークの他に、広報用、あるいはグッズなどに使用するマークとして、新松葉マーク(A)の「学」の字を除いたもの(C)、Kyushu Universityの「KU」を図案化したもの(D)、「Q大」の「Q」を図案化したもの(E)、学位記に記されている「九州大学」を図案化したもの(F)も、九州大学のマークとして登録・使用されます。

2.シンボルカラー
 九州大学のシンボルカラーの検討も行われました。従来は茶系がよく使われており、そのイメージを継承する色として、ワインカラーと呼ばれる赤紫系の色が九州大学のシンボルカラーとして了承されました。
 使い方によって色彩効果に違いが生じるので厳密にせず、ワインカラーとして或る程度の自由度を保つこと、バリエーションを持たせるため、サブカラーを設けることも了承されました。

3.九州大学グッズ
 これらのロゴマークやスクールカラーを使った、多様な「九大グッズ」(例:バッヂ、文鎮、カップ、時計、ペン、ネクタイ、ブックエンドなど)の商品化も推進されます。

これら図案等の作成は、芸術工学研究院の佐藤優教授を中心に行われました。また、商標登録や管理などの作業は、知的財産本部を中心に進められます。


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